マーティ・フリードマン、身長が足りずKISSに加入できなかった過去を明かす「すごくがっかりした」
メガデスのリード・ギタリストだったマーティ・フリードマンが、身長が低すぎたためにKISSへの加入のチャンスを逃したという驚くべきエピソードを最近語った。 サム・アッシュ・ミュージックとのインタビューで、1990年から2000年までの10年間メガデスに在籍していたことで最もよく知られるマーティは、ギターで演奏してみたいKISSの曲があるかと尋ねられた。 彼の回答は、ロック史の興味深い一面を明らかにした。彼は、「KISSのどの曲でも参加したかったですよ。そのことについてちょっとした話をしましょうか。ずっと昔にギター奏者が交代した時、KISSの関係者から電話をもらったんです」と述べた。 KISSのマネージメントがマーティにギターの腕前とは関係のない一連の質問を始めたことで、その会話はすぐに予想外の展開となった。彼は、「“KISSのオーディションに興味がありますか?”と聞かれて、僕は、“いつどこでやるのか教えてください”と答えました。折り返し連絡をもらった時に“君にいくつか質問があります。ひげを生やしていませんね?”いいえ。“髪は長いですね?”はい。“痩せていますね?”はい。“で、身長は6フィート(約183cm)以上ありますか?”と聞かれて、僕は、“え?5フィート7インチ(約170cm)ですが、手術しますよ、何とかします”と(答えた)」と明かしている。 マーティにとって残念なことに、身長が原因で交渉は決裂した。「彼らは、“申し訳ありませんが、うまくいきません”と言ってきました。すごくがっかりしました」と彼は言いつつも、KISSのようなグループにとってイメージが重要であることを認め、「彼らがそうした理由は理解できます。KISSはイメージに細心の注意を払っていますし、身長差があると、バンドの美学に合わないでしょう」と話している。 ロック界で最も演劇的で凝った演出をするバンドのひとつであるKISSにとって、こうしたイメージへのこだわりは極めて重要だった。1973年に米ニューヨークで結成されたKISSは、顔にペイントを施して血や火を吹くなどのパフォーマンスで瞬く間に有名になった。バンドは、1975年の「Rock and Roll All Nite」などの名曲を含む多数のヒット曲を米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”に送り込んだ。 今年、ABBAのバーチャル・コンサート【ABBA Voyage】で知られるスウェーデンのPophouse Entertainment Groupが、KISSの出版権、録音権、商標権を取得したことでこのバンドが再び話題となった。これにはバンドの象徴的なロゴやメイクアップ・デザインも含まれる。 Pophouseのペール・サンデンCEOは4月に米ビルボードに対し、「KISSについては多くの計画がある」とコメントし、「私たちはそのレガシーを守りたい。それを拡張し、新しい世代のために拡大したい」と述べた。サンデンによると、同社はフロントマンのジーン・シモンズとポール・スタンレーが所有する権利を買い取ったものの、彼らはショーの開発に協力する。このショーはサンデンが名前を明かさなかった米国の都市で2027年に開幕予定だ。