ジョージ・ソロスが憂慮する「民主主義を脅かす3つの問題」
ジョージ・ソロス氏(写真:ブルームバーグ)
今後の経済を見通すうえで不可欠な視座を提供する連載「ホットイシュー」。今回はハンガリー・ブダペスト出身の投資家、慈善家であるジョージ・ソロス氏によるコラムをお届けする。オープン・ソサエティ財団創設者兼会長である同氏は、ここにきて民主主義がさまざまな挑戦にさらされていることに懸念を表明している。原題は Can Democracy Survive the Polycrisis? © Project Syndicate 1995–2023私たちは、困難な時代に生きています。あまりにも多くのことが、あまりにも速く起こっている。人々は混乱している。コロンビア大学の経済史家、アダム・トゥーズ教授は、このような状況を表す言葉を作り出した。彼はこうした混乱状態を「Polycrisis(ポリクライシス)」と呼んでいる。 ポリクライシスにはさまざまな原因がある。私の考えでは、現在の世界を苦しめているポリクライシスの主な原因の1つが「人工知能」だ。2番目は「気候変動」、3番目は「ロシアによるウクライナ侵攻」だ。まだまだあるが、このコラムではこの3つに焦点を当てたい。
本文:4,502文字
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ジョージ・ソロス