巨人のドラ5左腕、厳しい自己評価「僕の責任」 初登板6回無失点も6与四球を反省「結果が良くても内容がダメ」
◆日本生命セ・パ交流戦 西武4x―3巨人(1日・ベルーナドーム) 結果とは裏腹に、内容に自身への不満が募った。又木は試合後、険しい表情で切り出した。「僕の責任。結果が良くても内容がダメ。それがチームの勝ちに結びつかなかった」。6与四球ながら6回2安打無失点。チームはサヨナラ負けで、球団新人左腕5人目の初登板初勝利はならなかった。 【動画】又木鉄平がブルペンで投球 最速149キロの直球を軸に要所を締めた。初回は2死一、二塁で蛭間を二ゴロ。3度の得点圏で踏ん張った。だが、制球面にも苦しみ4回を除き毎回走者を背負い「リズムも悪い。ムダな四球も出して、野手の方に迷惑をかけた。良かったところは一つもない」。阿部監督も「ナイスピッチングだったけど、課題はたくさんある」と指摘した。 今季の球団新人4人目の1軍出場。イースタンでは8登板1勝2敗、防御率2・75と好投を続け、今季のチーム方針である昇格後ロングリリーフを経由せず“飛び級”で先発機会が巡ってきた。小林と「日本生命バッテリー」を組んだドラ5左腕にとって、日本生命セ・パ交流戦が初登板だったのも、縁なのかもしれない。 支えの一つになったのは、恩師の言葉。1月4日、山梨に帰郷した際に日川時代のコーチで私生活を含めてお世話になった小幡徳生さん(56)を訪ねた。山梨市内にある法蔵寺の住職を務める同氏はプロの世界に挑むまな弟子に言葉を贈った。「絶対6月にチャンスが来るぞ。ドラフト3位まではすぐにチャンスがあるが、おまえは5位。人生は絶対にうまくいかないから、腐らずその時に備えてやれよ」。“予言”に従うかのようにプロに順応し、初登板を迎えた。 指揮官は次週の先発起用について「ちょっと考えようかなと思います」と明言を避けたが、25歳のオールドルーキーは「次またチャンスをもらえる機会があれば、しっかり修正して投げたい」と表情を引き締めた。快投といえる内容で、1勝目を飾りたい。(田中 哲) ◆又木 鉄平(またき・てっぺい)1999年2月12日、山梨・笛吹市生まれ。25歳。石和北小3年時に石和北野球スポーツ少年団で野球を始め、石和中では軟式野球部に所属。日川高では甲子園出場なし。千葉県大学リーグの東京情報大では1年春からベンチ入りし通算15勝11敗。日本生命を経て2023年ドラフト5位で巨人入団。球種はカーブ、スライダー、スラーブ、チェンジアップ。182センチ、92キロ。左投左打。年俸1000万円。
報知新聞社