映画「百円の恋」の中国リメイク作が快挙、足立紳・武正晴からメッセージ届く
安藤サクラが主演を務めた映画「百円の恋」の中国リメイク作「热辣滚烫(ルーラーグンタン)」が2月10日に中国で封切られ、2月18日現在で興行収入28.54億元(約570.8億円)を突破。三谷幸喜監督作「ザ・マジックアワー」の26.27億元(約533.8億円)を抜いて、中国でリメイクされた日本映画における最高興行収入記録を達成したとわかった。なお、3位には堺雅人と香川照之の共演作「鍵泥棒のメソッド」が7.62億元(約140億円)でランクインしている。 【画像】安藤サクラが日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞、「百円の恋」ビジュアル 「百円の恋」は、自堕落な生活を送っていた女性が、ボクシングを通して変化していく様子を描くヒューマンドラマ。2014年12月20日に公開され、日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞など国内外で21の映画賞に輝いた。 「热辣滚烫」は、中国を代表するコメディエンヌの女優ジャー・リンがリメイクを熱望し、主演と監督を自ら務めたもの。作品開発にあたっては「百円の恋」の脚本家・足立紳、監督の武正晴、プロデューサーの佐藤現が監修として携わった。 このたび、足立は「『百円の恋』の公開から10年、外国でリメイクされるなど当たり前ですが1ミリも思っていませんでした。しかもそれが大ヒットなんて夢のようです」とコメントを寄せた。武は「観ていただいた中国のお客様に感謝です。中国スタッフ、キャストの皆様に深謝です。特にジャー・リンさんの勇気と情熱に拍手です」と思いをつづっている。 ■ 足立紳(「百円の恋」脚本)コメント 「百円の恋」の公開から10年、外国でリメイクされるなど当たり前ですが1ミリも思っていませんでした。 しかもそれが大ヒットなんて夢のようです。昨年、撮影現場を訪れたときのジャー・リンさんはとても眩しくてカッコ良かったです。それはオリジナル版の撮影現場での安藤サクラさんもそうでした。そして映画の中のジャー・リンさんはやっぱりカッコ良かったです。日本の片隅で作られた映画を観て、それを自国で作りたいと思ってくれた人たちがいたということにとても勇気づけられました。 ■ 武正晴(「百円の恋」監督)コメント 大ヒットおめでとうございます。我が事のように嬉しいです。公開10年後の嬉しいニュースに、観ていただいた中国のお客様に感謝です。中国スタッフ、キャストの皆様に深謝です。特にジャー・リンさんの勇気と情熱に拍手です。思えば、足立さんが書いてくれた「百円の恋」のシナリオを最初に読んだ時の幸福な時間は忘れることができません。そして困難な一子役のオーディションに、安藤サクラさんが扉を開けて現れた勇姿に震えた事も忘れません。この映画を撮ってようやく映画監督としてスタートできたと思いました。今でもこの映画は僕のお守りです。映画の仕事を始めて35年目ですが、映画の素晴らしさを今回のリメイクのおかげで改めて実感することができました。今後少しでも多くの皆様に観ていただくことを切に願っております。