なぜ民放ゴールデン帯連続ドラマ“相手役”に「30歳韓国人俳優」が?その必然性を考えてみた
最大の萌えポイントは咳ばらい?
チェのキャスティングによって、やや表情が強張る二階堂ふみに対するクリーミースマイルは引き立つし、ラブコメ作風としてもまろやかな印象を与えている。さらにもうひとつ、これは韓国人俳優ならでの力技ポイントがある。 日本語の発音以外に筆者が気になって仕方ないのが、テオが発する咳ばらい。彼がちょっとモヤモヤした直後に決まって発せられ、毎話に必ず1度は確認できる。でも咳ばらいって、どちらかというと、相手に好印象を与えるものではない。 なのに彼の咳ばらいは、不思議と肯定的に捉えたくなる。言葉を発する前に時折、「フッ」とうなずくテオの仕草同様に最大の萌えポイントだ。これはたぶん、日本人の俳優には表現できない、あるいは伝えきれない独特の呼吸感と空気感じゃないかと思う。 クリーミースマイル、うなずき、咳ばらい。この3つを掛け合わせて算出された黄金比を元に、チェ・ジョンヒョプは視聴者をこれまでとはちょっと一味違う、新鮮な夢のラブコメ世界へと誘ってくれたのだ。 <文/加賀谷健> 【加賀谷健】 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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