井岡一翔、7・7両国国技館でIBF王者マルティネスと2団体王座統一戦 ABEMAで無料生配信
プロボクシングのWBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(35)=志成=が、7月7日に東京・両国国技館でIBF王者のフェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=と2団体王座統一戦を闘うと22日、主催の志成ジムが発表した。井岡は自身3度目の2団体統一戦で、勝てば井上尚弥(大橋)に続いて日本選手2人目の2階級での2団体統一王者となる。興行はインターネットテレビのABEMAで独占無料生配信される。 この日は東京・港区の品川プリンスホテルメインタワーで開かれた会見に両選手が出席し、意気込み語った。WBAは当初、井岡に指名挑戦者でWBA1位のジョン・ラミレス(27)=米国=との対戦を指令したが、井岡陣営の要請を受け、試合の重要性から特別に統一戦の許可を与えた。ラミレスは今月20日(日本時間21日)に米ニューヨークのバークレイズ・センターで、WBA世界スーパーフライ級暫定王座決定戦として同級5位のダビド・ヒメネス(32)=コスタリカ=と対戦。ヒメネスが3-0の12回判定勝ちで暫定王者となった。井岡とマルティネスの勝者は統一戦開催後120日以内にヒメネスと団体内王座統一戦を行わなければならない。 井岡は昨年大みそかに東京・大田区総合体育館で、同級6位だったホスベル・ペレス(ベネズエラ)に7回KO勝ち。初防戦に成功した。試合後にはペレス戦の前から対戦交渉を行ってきたWBC王者のフアンフランシスコ・エストラダ(34)=メキシコ=との統一戦を改めて熱望。井岡陣営は対戦交渉を続けてきたが、エストラダは6月29日(同30日)に米アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで前IBF、WBO世界フライ級王者のジェシー・ロドリゲス(24)=米国=の挑戦を受けることを選択。井岡陣営は以前から統一戦のオファーを受けていたマルティネス陣営との対戦交渉に切り替えていた。 井岡は元日の一夜明け会見でマルティネスについて「強い選手だなと思う。統一戦ができるのならば、別に彼でも。もちろん興味はある」と語っていた。 マルティネスは2022年2月に米ネバダ州ラスベガスで、10度目の防衛を目指していた王者のジェルウィン・アンカハス(フィリピン)を相手に世界初挑戦し、3-0の12回判定勝ち。新王者となった。同10月のダイレクトリマッチでも3-0で12回判定勝ちし、初防衛に成功。昨年6月に米ミネソタ州ミネアポリスで、指名挑戦者で同級1位だったジェイド・ボルネア(フィリピン)に11回TKO勝ちし、2度目の防衛に成功して以来の試合となる。身長157センチと小柄で、左右のフックなどを強振してくる右ファイター。アマチュア時代には15年世界選手権、16年リオデジャネイロ五輪にフライ級で出場するも、ともに1回戦で敗退している。
プロ戦績は井岡が34戦31勝(16KO)2敗1分け、マルティネスが16戦16勝(9KO)、ヒメネスが17戦16勝(11KO)1敗、ペレスが24戦20勝(18KO)4敗、エストラダが47戦44勝(28KO)3敗、ロドリゲスが19戦19勝(12KO)。(尾﨑陽介)