「自転車盗のリスクが高い」と出たのは駅などもない「まさか」の住宅地ど真ん中…AI犯罪予測が的中
24年度は、指紋鑑定にAIを活用するための実証実験も行われ、AI技術は人間の熟練の技能が求められてきた分野にも広がりを見せている。
河原淳平・元警察庁サイバー警察局長(60)は「今後、偽動画や偽音声を使った詐欺などの犯罪が広がる懸念がある」と指摘。「警察がAIを駆使して犯罪と対峙(たいじ)していくことは不可避で、AIと協働し摘発する手法が拡大するだろう」とみる。
一方、AIの活用にはリスクも少なくない。AIによる犯罪予測に過度に依存すれば、その地域住民らに対して偏見や差別が生じたり、無実の人を誤認逮捕したりする恐れもある。河原氏は「誤った情報を示すなどAIのリスクも考慮し、透明性を確保した適正な運用が欠かせない」と話している。