【秋華賞】クロノジェネシス、ジェンティルドンナ…「ノーザンF生産馬」が28戦12勝 牝馬三冠最終戦の「記録」を振り返る
産駒勝利ランキング1位はディープインパクト
ティコティコタックはサッカーボーイ産駒、ブラックエンブレムはウォーエンブレム産駒、ブゼンキャンドルはモガミ産駒と、個性派種牡馬の産駒が活躍するケースもある。 しかし、勝ち馬を種牡馬別でランキングにするとサンデーサイレンス、キングカメハメハが各2頭で2位タイ、ディープインパクトが5頭で1位と見慣れた並びになっている。ディープインパクト産駒の勝ち馬ではノーザンファーム産が4頭、白老ファーム(社台系)産が1頭と顕著な傾向が出ている。 その「ディープインパクト産駒×ノーザンファーム産」の秋華賞馬であるジェンティルドンナは上がり33.1での勝利。これは上がり3Fの速さで歴代トップである。2位は同じ組み合わせのヴィブロスが記録した33.4となっている。 レースレコードにおいても、「ディープインパクト産駒×ノーザンファーム産」のミッキークイーンがマークした1:56.9。今後出てくることはないが、ディープインパクト産駒は秋華賞と非常に相性がよかった。後継種牡馬の産駒たちにも期待したい。 秋華賞の「2着」を出している種牡馬ランキングでは、3位タイがサンデーサイレンス、ダンシングブレーヴ、ダンスインザダークの2頭、2位がハーツクライの3頭、1位はディープインパクトの5頭。3着馬の父としては2位タイがディープインパクト、トニービン、ブライアンズタイムの2頭、1位はキングカメハメハの4頭となっている。 1、2着馬数ではトップのディープインパクトも、3着馬の数では2位タイに後退。キングカメハメハ産駒が、2012年アロマティコ、2014年タガノエトワール、2015年マキシマムドパリと、4年で3頭が馬券圏内に入り意地を見せた。 今年はどこの生産馬、どの種牡馬の産駒が秋華賞を制するだろうか。マイナー系の逆襲か王道の勝利か──。 ライタープロフィール 緒方きしん 競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。
緒方きしん