紅林、守護神救った一打 「全員でカバー」体現―プロ野球・オリックス
嫌なムードにのまれなかった。 オリックスの紅林が延長十回に今季2度目のサヨナラ打。チームを今季初の3連勝に導き、「勝たせられてうれしい」。お立ち台で表情を崩した。 3点リードの九回に抑えの平野佳がまさかの乱調で、追い付かれて入った延長戦。2死三塁とすると福田が敬遠され、紅林に打席が回ってきた。 2死二、三塁となった後、4球目の変化球を引っ張って左翼線へ。沸くチームメートへ駆け寄った。「集中できていた。興奮していて覚えていない」 守備でミスが相次いだ13日の試合後、「気合を入れ直す」と自ら丸刈りに。開幕前から中軸を打ちたいと宣言した今シーズン。ふがいない自分と決別するための思い切った行動だった。その効果か、打撃の調子は上向きに。「ボールが見えやすくなった」と冗談も交え、「気持ちの切り替えができている」と語る。 「全員でカバーできるのが野球。勝ち切れてよかった」と紅林。チームは貯金も今季最多の2。ベテラン守護神を救った一打は、チームを勢いづけそうだ。