Snow Man、King & Prince、Vaundy、ちゃんみな、XG、SEVENTEEN……注目新譜6作をレビュー
ちゃんみな、XG、SEVENTEENの新作をチェック
ちゃんみな「FOREVER」 疾走感に貫かれたビート、エッジの効いたギターフレーズ、軽やかな広がりを持つメロディライン。ドラマ『モンスター』(カンテレ・フジテレビ系)主題歌として書き下ろされた「FOREVER」は、ギターロックやポップパンク的なテイストを取り入れたアッパーチューンだ。煌びやかな音像を含めてかなりキャッチ―な仕上がりだが、歌われている内容はめちゃくちゃ辛辣で、別れた男に対し、〈幸せだわ今日は/君とさよならできたから〉というフレーズを突き立てている。ボーカルの雰囲気も決して明るくなく、諦めやダルさを滲ませる歌いっぷりも強いインパクトを残す。プロデュースは4thアルバム『Naked』収録曲「RED」でもタッグを組んだ韓国人アーティスト兼プロデューサーのGRAYが担当。(森) XG「IYKYK」 2ndミニアルバム『AWE』からの先行配信曲。どこかで聴いたことがある冒頭のハミングは、2001年に登場したm-flo「prism」のサンプリング。あの曲同様に洗練されたダンスミュージックであり、さらにビートを強化した音像が今のXGの勢いを表している。それにしても、思わず唸ってしまうのは7人全員のリズム感のよさ。英語が堪能といった基礎的な話ではなく、それぞれ個性あるファルセットやフェイクで見せ場を作りながら、決して陶酔して熱唱しすぎない。ビートのアタマを常に捉え、実際の音符よりもほんの少し早めに歌い終える。このあたりの徹底した意識が違うのだろう。永遠に浸っていたいと思える気持ちよさはここから生まれている。(石井) SEVENTEEN「LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)」 新作ミニアルバム『SPILL THE FEELS』のリード曲「LOVE, MONEY, FAME (feat. DJ Khaled)」は、アメリカのDJ/プロデューサーのDJ Khaledをフィーチャーした楽曲。軽快に跳ねるビートやドープなベースライン、エキゾチックな雰囲気のシンセの音色が一つになったトラックのなかで、メンバーの滑らかなボーカル/ラップが有機的に絡み合っている。“愛、金、名声”というタイトル、そして、「私はただあなただけが欲しい」「あなたの愛があればいい」「あなたこそが私の存在理由」と歌う歌詞のコントラストも絶品。愛という本質的なテーマを、現代的な視点で捉えた楽曲と言えるだろう。〈What is love?〉というメッセージ、様々なシチュエーションのなかでメンバーが愛を表現するMVとともに楽しんでほしい。(森)
森朋之、石井恵梨子