梅雨時から多く発生 吸血害虫…「トコジラミ」に注意 相談件数は約15年間で17倍以上に
日テレNEWS
8日、関東甲信地方が梅雨入りとなり、これから本格的な“ジメジメ”シーズンを迎えます。街では「寝汗」が気になるという声が上がる中、寝ている時に刺すという「トコジラミ」も活発になる時期で注意が必要です。 【画像】梅雨…今年は長引く可能性も ◇ 関東も梅雨入りして本格的なジメジメシーズンが到来。そのような中、街で聞こえてきたのは「寝汗」の悩みです。 「夜、寝ていて首元に汗を感じるようになった」 「(子どもが)汗かいちゃいます。(夜中)起きちゃいます」 「寝汗がすごくて、パジャマが湿っていますね」 大手寝具メーカーの店には、ジメジメ対策商品がズラリと並んでいました。 日本橋西川スリープマスター 鷹栖実さん 「湿度が高くなってしまうと汗が蒸発しにくくなってしまうので、これが夏の寝苦しさにつながってきます」 体との間に隙間ができて、湿気がこもりにくくなるというタオルケットもありました。※エアブリーズケット(ライト)1万1000円 ジメジメを乗り切るために重要なことを聞いてみると―― 日本橋西川スリープマスター 鷹栖実さん 「1度の睡眠で約コップ1杯分の汗をかくといわれていますので、こまめにお洗濯していただくのをおすすめしています」 洗うことができない敷布団などは、立て掛けるなどして湿気を飛ばす必要があるといいます。 ◇ この季節、心配なことは他にもあります。夜、寝ている時に刺すという「トコジラミ」もその1つです。 害虫駆除を行う日本ペストコントロール協会 小松謙之さん 「(トコジラミの)餌はここに寝る人なので、ベッド本体の周りに潜んでますね」 トコジラミは体長5ミリから8ミリほどで、人や動物の血液を餌にしていて“吸血害虫”とも呼ばれています。 刺されると皮膚が赤く腫れ、強いかゆみを引き起こすトコジラミ。被害は急増していて、相談件数は2005年には26件だったのが、2018年には458件となりました。約15年間で17倍以上になっています。なぜ、増加しているのか、専門家に聞きました。 兵庫医科大学・皮膚科学 夏秋優教授 「今、世界中で増えているトコジラミのほとんどが、通常よく使われる殺虫剤に対して抵抗を獲得してしまった」 殺虫剤がきかない「スーパートコジラミ」がまん延したためだというのです。 また、気温が上昇する今ごろから9月にかけて多く発生するといいます。その潜伏場所というのが、ベッドのフレーム。金具の接続部分などにあるわずかな隙間に隠れているといいます。 ――マットの裏側にも? 「布地が折り重なってくぼみができている部分」 マットのくぼみに潜んでいることもあるというのです。 「こういう部屋の角ですね」 さらに、天井と壁の境も潜伏場所に…。黒いフンが付着するため、確認しやすいといいます。他にもコンセントの隙間や電化製品の裏など部屋の中には、潜伏しやすい場所が多くあるというのです。 刺されたら虫刺され用の薬をぬれば症状は軽くなるといいますが、ひどい場合は皮膚科を受診する必要があるということです。