【天才キッズ】練習でも涙の負けず嫌い…“やられたらやり返す”気骨 プライベートチームで研鑽
未来のスター候補生を発掘「BLAZE A NEW PATH~天才キッズを探せ No.80」
日本サッカー界の未来を担う将来有望な天才キッズを探す「FOOTBALL ZONE」の連載「BLAZE A NEW PATH」(新しい道を切り開く)。謎のスカウトマン・パウロ吉田が日本全国を回って未来のスター候補生を発掘するなか、今回は福島県在住の小学1年生・本栁湊斗くんに迫る。(取材・文=パウロ吉田) 【動画】「BLAZE A NEW PATH~天才キッズを探せ No.80」 小学1年生・本栁湊斗くんの実際のプレーシーン ◇ ◇ ◇ 今回紹介するのは福島県に住む7歳、この春から小学1年生になった本栁湊斗(ミナト)だ。 ミナトの存在は彼がまだ5歳の頃、SNSを通じて発信されていた自主練動画を目にしたことで知ることになる。練習風景は、どことなく、過去のブレイズの選手にも似ていて、ブレイズの影響を受けているのかなと、興味を持った。さらに幼稚園児でありながらU10カテゴリーの試合に出場し、しっかり活躍している姿を見て、小学校に上がったタイミングで取材をさせてほしいと思っていたことがこのたび実現した。 ミナトのお父さんは、小学校時代は水泳とサッカーをやっていたが、スポーツ万能お父さんは、仲の良い友達からの誘いを受けて中学からはリトルリーグで硬式野球に転向し高校まで野球を続けた。お母さんは吹奏楽部に所属していながら、特設陸上部の活動にも駆り出されるという運動神経の持ち主で、お母さんのご両親も運動が得意だったそうで、駒沢大学駅伝部でキャプテンを務めた従兄弟もいるという血筋だ。 ミナトがサッカーを始めたきっかけは、年子の妹がいたことで保育園には入れなかったので、スポーツを通じてほかの子供たちや大人との関わりを持ってほしいという思いで、2歳の時に福島ユナイテッドのスクールの門を叩いた。本来は幼稚園児以上のカテゴリーであったが、初回の体験で動きを見てもらい入会を認められたというのも驚きだ。 そこからミナトの年上とサッカーが始まるのだが、ミナトの特徴としてご両親が口を揃えるのは、とにかく気が強く負けず嫌いで練習の中のちょっとしたゲームでも負けると泣いていたという。プレーのレベルはもちろん、周りへの指示なども積極的だったため、幼稚園年中の頃には小学校1年生だと思われていた。 サッカーで負けたくないという思いが強く、普段の遊びの延長がサッカーになり、コロナ禍ということもあったので、自宅での自主練により力が入った。本企画ではお馴染みのKSA(kohdy soccer academy)の山田代表のブログを読み、たっくん(山田タクト)の自主練動画を参考にしていたと聞いて、私がミナトの練習動画を見て感じたブレイズとの共通点の理由が分かった。 年少時からチームにも所属したが、より高水準の環境を求めて移籍し、現在はプライベートチームに所属しU10カテゴリーの大会などに参加している。年上で身体が大きな選手にぶつかられて倒されたあとに立ち上がり、にらみを利かせて明らかにスイッチが入り、ゴールを決めてしっかりと仕返しをする姿は印象的だったとお母さんは振り返る。 スポーツ選手として最も大切な負けず嫌いな気持ちが備わっているミナト。これから出会うであろう自分より上手い、強い、賢い選手に打ちのめされた時、そこで感じる悔しい気持ちが確実に自分をレベルアップさせるだろう。 夏のキャンプで全国のレベルの高い仲間たちから刺激をもらい、どんな成長を見せてくれるのか今から楽しみだ。