ゆうちょ銀、PEファンドに活路求める成長戦略の背景事情
ゆうちょ「銀行」でも融資はほとんど行っておらず、有価証券投資が稼ぎ頭だ(撮影:尾形文繁)
国内最大級となる約200兆円もの預貯金を抱えるゆうちょ銀行(7182)が、プライベートエクイティー(PE)投資に攻勢をかけている。創業期のスタートアップから成熟・衰退期にある企業まで、投資残高は2022年3月末時点で3.2兆円。ファンドを通じた投資先企業は国内外に約3.5万社を数える。 利益貢献も本格化してきた。利息配当金と売却益を合わせたPEファンドの実現収益は、前2022年3月期に1250億円と前期から3倍以上に膨らんだ。ゆうちょはPEなどのオルタナティブ投資を「戦略投資領域」と位置づけ、投資残高を現状の6.4兆円から2026年3月期に10兆円規模に拡大させる。 PEファンドに活路を求める背景にあるのは、銀行の名を冠しながら融資ができないゆうちょなりの成長戦略だ。
本文:2,141文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
一井 純