「ウイングマン」漫画家・桂正和さん「42年前からの夢。感無量」 実写ドラマ制作で“総監修”
福井県出身の漫画家、桂正和さんの連載デビュー作「ウイングマン」が、生誕40周年を記念して初めて実写ドラマ化され、10月23日に放送がスタートした。桂さんは“総監修”として制作にも携わり「42年前からの夢。感無量です」とコメントした。 【写真】記者会見の会場に登場したウイングマン テレビ東京がドラマ化した。特撮ヒーローオタクでウイングマンに変身する主人公の広野健太役は、藤岡弘、さんの長男で俳優の藤岡真威人さん。監督・アクション監督は、仮面ライダー、ウルトラマン、スーパー戦隊の三大特撮ヒーローすべてでメガホンを取った坂本浩一さんが務めた。 今月8日に記者会見があり、桂さんや藤岡さんらが見どころや撮影でのエピソードを語った。桂さんはドラマ化の話を聞いた時の心境を問われると「うれしかったですけど、一回どうしようかなと迷いました。大切な作品過ぎて」と明かした。それでも「そろそろ寿命も尽きそうなので、やっといた方がいいかなと」。 また「原作者という感覚より、制作者の一人のつもりで参加した。勝手にですけど。いっぱい口出ししちゃったんで総監修の冠を付けてもらった」と桂さん。気になることがあって思いついたことがあると、撮影が進行していても後から「こう直してくれ」と口を出すこともあったという。「実写の場合、原作と全く一緒かっていうと、無理な話だと思っている。見てる人が原作の匂いを感じながらも、原作の良さをちゃんと伝えるにはどうしたらいいのかなって一生懸命考えた」と語った。 藤岡さんは、印象に残ったシーンとして、最終回の最後の戦いで健太がはいつくばって進む場面を挙げた。気温が40度近い猛暑の中での撮影だったため「アスファルトが熱々のフライパン状態だった」といい、「マネジャーから『表情がすごくよかった』と言われたけれど、芝居じゃなくて、本当に熱くてああいうふうになった」と笑いを誘う一幕も。「厳しい状況の中、みんなが心を一つにして取り組んだ素晴らしいシーンになっている。ぜひ見て」と呼びかけた。 ドラマ「ウイングマン」は、毎週水曜午前0時半からテレビ東京系で放送。テレビ東京のホームページや「TVer(ティーバー)」でも無料配信する。
福井新聞社