農作業やSNS発信…貢献したら米と交換 消費者参加型の農家応援プロジェクト ”関わる”を付加価値に【福島発】
消費者 これまでにない経験
一方コメ作りに消費者が深く関わる仕組みは、参加する人にとっても大きな魅力の1つだという。東京都に住む山田谷直行さんは、仕事で西会津町を訪れたことをきっかけに石高プロジェクトに関心を持ち参加した。 「自分自身が通ってお世話になって、いろいろ活動している場所のお米を食べるっていうその行為自体が、僕にはしっくり来るなというところがある」と、自分が食べるコメに、自分自身が関わっているという実感が持てることが、これまでにない体験だと話す。
独自の付加価値で稲作を守る
寒暖差が激しい気候や飯豊山の伏流水に恵まれ、昔から稲作が盛んに行われてきた西会津町。しかし、高齢化の影響でコメ農家の数は近年減少が続き、耕作放棄地の割合は2021年度で1割弱と年々増加傾向にあるという。 長橋さんは、地域の稲作文化を守るための「石高プロジェクト」を独自の付加価値として定着させたいと考えている。 「自分の食べるものと、作ってくれる人、全部が繋がっていること。こういう縁を感じながら毎日の食を楽しむという。だから普通のお米の消費体験や購入体験とは別物だと思っている」と長橋さんはいう。
西会津を未来に続いていく場所に
2023年11月には東京で参加者とコメ農家の交流イベントを開催。さらに、2024年の「石高プロジェクト」に登録する農家は2023年より2軒多い4軒の予定で、参加者は100人以上を見込むなどその広がりに手応えを感じている。 地域おこし協力隊の長橋幸宏さんは「関係人口と呼ばれる人たちが増えることで、僕たちが西会津を面白く楽しく、未来に続いていく場所にしたいっていう思いとか、活動を一緒に共有できる仲間が増えることを願っているというか、そういう楽しい雰囲気、お祭りのような雰囲気になっていけばいいなと思っています」と話した。 (福島テレビ)
福島テレビ