ヘッジファンド、モメンタムトレードの波に乗る-ほぼ全戦略で利益
DUNNのジェームズ・デイリー最高経営責任者(CEO)は「株式ロングと農産品ロングの強いトレンドと、債券ショートの緩やかなトレンドがパフォーマンスをけん引した」と語った。
マンのシングルトン氏によれば、今年が株式とモメンタムトレードにとって良い年となった理由の一つは、米国の利下げへの期待が急激に後退したものの、そのシフトが緩やかで一貫していたことだ。
それに加え、ボラティリティーがさまざまな資産クラスで総じて抑えられている。CBOEボラティリティー指数(VIX)は2019年以来の低水準で推移しており、米国債の予想変動率を追跡するICE・BofA・MOVE指数は最近、22年頃以降での最低水準を記録した。これはトレーダーが現在のポジションを維持するのに役立っている。
ただ、モメンタムロング戦略とヘッジファンドの保有資産の重なりは過去最高となっているため、トレンドが反転した場合、利益は危険にさらされる。多くの人が同じ方向性の取引に参加しており、それを一斉に解消する可能性があるからだ。
マンのシングルトン氏は「モメンタムが反転する可能性があることを理解する」ことや「機敏であること」が重要だと述べた。
原題:Hedge Funds Ride the Momentum-Trade Wave to Net Gains Everywhere(抜粋)
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Denitsa Tsekova