【LiLiCoのこの映画、埋もらさせちゃダメ!】最後は心から感動することをお約束します『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』
TV『王様のブランチ』で2001年から映画コメンテーターとして出演するほか、マルチに活躍されているLiLiCoさん。これまでも数々の映画をナビゲートしてきたLiLiCoさんに、「これは絶対に観逃してほしくない!」という“埋もらせ厳禁”な映画について語っていただきます。 【全ての画像】『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』『温泉シャーク』『日本で一番恐くない間取り』
難易度が高いひとり二役ですが、見事に演じきっていることに魅了されました
埋もれてほしくない映画、今回は3作品ご紹介します。まずは公開中の『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』。タイの双子姉妹監督が手がけた、双子の青春ラブロマンスです。 一卵性双生児の中学生ユーとミーは、双子であることを最大限利用して楽しい生活を送っていました。たとえば、食べ放題のレストランや映画館など、そっくりな見た目を利用して……(ダメですけどね)。しかも、ふたりは仲良しで、どんなこともシェアして隠し事も一切なし。 そんなふたりがある夏、祖母の家で過ごすことになったとき、魅力的な少年マークと出会います。同時に恋に落ちるふたり。でも、恋はシェアできるものではなく、初めて人生の岐路に立たされます。 監督は双子の女性ですが、ユーとミーを演じたのはひとりの俳優。これがすごく上手に撮れているんです。ユーとミーは見た目は同じでキャラもほぼ一緒ですが、ちょっとだけ性格に個性を持たせているのが特徴。ひとりの俳優が演じるにはなかなか難易度が高いひとり二役ですが、見事に演じきっていることに魅了されました。 また舞台が1999年の夏なので、懐かしい“ミレニアム問題”が物語に絡んだり、双子ならではのエピソードの使い方など、この時代を生きた監督にしかできない物語の設計になっていることもポイント。どこに向かうのか全く想像できない展開ですが、最後は心から感動することをお約束します。
いろんな映画のオマージュを感じられるシーンが盛り込まれていて、スピルバーグに教えたいレベル(笑)!
2作目は日本のスリラー『温泉シャーク』。 観光に力を入れようとしているとある温泉街で、観光客の失踪事件が多発。しかも、彼らはみなサメに襲われた傷のある遺体で発見されます。警察と海洋生物学学者が捜査に乗り出したところ、なんとこの地に太古の昔に存在したとされる巨大サメが蘇り、人々を襲っていることが分かり……。 夏ですからね。定番のサメ映画! しかも温泉とサメって全くつながらないタイトルからしてキャッチーですよね。予告編を観たときから、全身全霊この映画を応援しようと思ってたんですよ。だってなぜ温泉にサメ?(笑) この理由はちゃんと説明されますし、突拍子もないことだけど妙に納得もできちゃう。おまけにサメの登場数が映画史上最高記録では?と思えるほど多いのもサービス満点! いろんな映画のオマージュを感じられるシーンが盛り込まれていて、これは……スピルバーグに教えたいレベル(笑)。登場人物はときどきヘン……いや、みんなヘンだけど、しっかりと演じられていて、役者みんなをハグしたくなっちゃいました。 そして注意点がひとつ。エンドロールの最後まで観てね。お楽しみが待ってますよ。あー、これは私も出演したかった~!