【薬剤師解説】更年期障害のホットフラッシュやほてり…漢方薬で軽減できる?
更年期障害の治療で漢方薬を服用するときの注意点
編集部: 漢方薬は安全で副作用がないと思っていますが、実際はどうでしょうか? 西さん: 漢方薬も医薬品なので、効果がある一方で胃もたれなどの消化器症状やかゆみ・むくみ・倦怠感などの副作用が生じる場合があります。しばらく服用を続けていくうちに生じる副作用もあるので注意が必要です。 編集部: 漢方薬を服用するときに注意した方がいいことはありますか? 西さん: 漢方薬は複数の生薬が配合されているので、ほかの漢方薬と合わせて服用すると生薬同士のバランスが崩れて効果が発揮できなくなる、大量摂取によって副作用が生じるリスクがあります。自己判断でほかの漢方薬と一緒に服用しないようにしてください。 編集部: 漢方薬を服用しやすくする方法を教えてください。 西さん: 漢方薬は苦いというイメージをお持ちでしょう。漢方薬を服用しやすくする方法は ・先に口に水を含んでおいて、その上に漢方薬をそっと入れて飲み込み、再度水を飲んで流し込む ・オブラートを使うと、味も感じにくくなり、口内に残るのも防げる ・チョコレートシロップやアイスの中に混ぜて口に入れ、できるだけすぐ飲み込む などがあります。試してみてください。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 西さん: ホットフラッシュは、漢方薬でも症状を軽減できる可能性があります。気になる場合には、医師や薬剤師に相談してみましょう。
編集部まとめ
場所や気温に関係なく急に汗がでたり、ほてったりするホットフラッシュ。症状と向き合いながらできるだけ日常生活を穏やかに過ごしたいですよね。ホルモン補充療法だけでなく、漢方薬もホットフラッシュの症状を軽減する選択肢の1つです。本記事では、更年期のホットフラッシュにおすすめな漢方薬の注意点や服用しやすくする方法を解説しました。不明点があれば、ぜひ1度薬剤師や医師に相談することをおすすめします。
【この記事の監修薬剤師】
西 ひかり さん(薬剤師) 熊本大学薬学部を卒業後、病院薬剤師として15年以上勤務を継続。病棟担当した診療科は、整形外科・神経内科・代謝内科・血液内科など。終末期の緩和ケアや、日本臨床栄養代謝学会認定のNST専門療法士として栄養療法にも従事。子ども4人のママでもあり、試行錯誤しながら子育てに奮闘中。