「鈴木敏夫とジブリ展」9日開幕 岡山県立美術館で内覧会 魅力触れる
高畑勲(岡山市出身)、宮崎駿両監督とともに数々の名作を世に送り出してきたスタジオジブリ・プロデューサーの鈴木敏夫さんにスポットを当てた特別展「鈴木敏夫とジブリ展」が9日、岡山県立美術館(岡山市北区天神町)で開幕する。8日は開会式と内覧会があり、報道関係者や同展のPRイベントに協力した岡山南高書道部員ら約100人が一足早く、国内外で愛されるジブリ作品の魅力に触れた。 鈴木さんは大学卒業後、徳間書店に入社。アニメ専門誌「アニメージュ」の取材で高畑、宮崎両監督と出会い、「風の谷のナウシカ」(1984年)の製作を支えた。85年にスタジオジブリを設立し、89年から専従。プロデューサーとして「おもひでぽろぽろ」(91年)以降のほぼ全ての劇場作品を手がけている。 会場には、鈴木さんが手書きした企画書や製作作業の進捗(しんちょく)表、宣伝用のコピー案など、ヒット作誕生の過程を物語る資料がずらり。鈴木さんに影響を与えた8800冊もの蔵書を集めた部屋で読書する「カオナシ」など、随所に人気キャラクターも登場し、ジブリの作品世界を広げている。
開会式では鈴木さんのビデオメッセージが披露され、松田正己山陽新聞社社長らが「世代を超え、多くの人々を魅了してやまないジブリ作品。その人気の秘密を浮き彫りにするファン必見の展覧会を楽しんでほしい」とあいさつ。スタジオジブリの中島清文副社長、特別協賛した岡山トヨタ自動車の梶谷俊介社長らを加えた8人でテープカットした。 同展は県立美術館、RNC西日本放送、山陽新聞社主催。9月1日まで。7月16、22、29日、8月5、19日休館。土日祝日と8月13~16日、26~30日は時間予約制。