古豪復活!掛川西の60年ぶり夏甲子園勝利に、大応援団も熱狂【2024静岡県の高校野球】
2024年も、残りあと1カ月を切った。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。 2024年静岡県大会の結果一覧 静岡県は「掛川西フィーバー」に沸いた年だった。春は3回戦で加藤学園に敗れたものの、夏に快進撃を見せる。4回戦で日大三島との大一番で3対2と1点差ゲームをものにすると、準決勝では春に敗れた加藤学園にリベンジ。決勝では聖隷クリストファーを下して、26年ぶりの夏甲子園切符を手にした。準決勝、決勝はともに逆転勝ちと、逆境をはねのける粘り強さが光った。 勢いは止まらなかった。夏甲子園の初戦で、日本航空(山梨)と対戦。先制するも逆転される展開となったが、中盤で追いつくと7回に一気の4得点。8対4で勝利し、1964年の1回戦で延長18回引き分け再試合で勝利して以来、実に60年ぶりとなる夏甲子園勝利をつかんだ。古豪公立校の復活に、甲子園の右翼席まであふれた2000人を超える一塁側の大応援団も熱狂。「松坂世代」として98年夏に掛川西の内野手として甲子園に出場した大石監督率いるナインが、県民を勇気づけた。 春は加藤学園が決勝でサヨナラ勝ちし、春連覇を達成。準優勝だった静岡は、夏も4強まで進出。掛川西に負けじと、伝統の公立校の奮闘も目立った。 秋季東海大会で準優勝しながら、翌センバツ出場がかなわなかった悲劇を経験している聖隷クリストファーは、夏準優勝で春夏通じて初の甲子園出場まであと1歩の悔しさを味わった。新チームとなった秋も3位で東海大会に出場したが、準々決勝で敗退している。 秋は常葉大菊川が掛川西を破って2年ぶりに静岡を制すると、東海大会でも強さを発揮し準優勝。来年のセンバツ切符をほぼ手中に収めている。