地中海式の生活習慣でがんによる死亡率が低下? 新たな研究結果
地中海式のライフスタイル習慣とは?
日々の生活に運動や身体活動を取り入れるのが一般的です、とプレストさん。「イタリアでは、ラ・パッセジャータ(夕方の街をのんびり散歩すること)を楽しむ人がたくさんいます。友人や家族と交流したり、ウィンドウショッピングをしたり、あるいは一日の終わりにただ散歩してリラックスするのです」 社会的なつながりも重要で、友人や家族と共に食事をして楽しい時間を過ごします、とプレストさんは補足する。「ワークライフバランスは、休息と同じくらい重要です」と話す。 また、地元で採れる新鮮な旬の食材を食べることが重要とされています、とプレストさん。「マインドフルネスに食事をとり、おやつは軽めの果物や野菜を食べましょう」とコメント。
地中海式ダイエットとライフスタイルはがんと死亡リスクにどのように影響する?
この研究では、地中海式ダイエットを実践(そして遵守)することで、実際に早期死亡率が29%、とくにがん関連の死亡率は28%が低下し、心血管疾患の有病率と死亡率のリスクも低下しました、と説明するのは、メモリアルハーマン病院/テキサス大学附属ヘルスヒューストンがんセンターの臨床栄養士のマロリー・トーマスさん。 地中海式ダイエットは、がんのリスクを軽減するのに非常に役立ちますと話すのは、オレンジコーストメディカルセンターのメモリアルケアがん研究所で認定血液病専門医兼腫瘍内科医として働くババナ・パサック医学博士。 「この結果は、プラントベースの食事でがんのリスクが低下したほかの研究と同様です。どちらも植物化合物そのものと、加工食品に含まれる恐れのある発がん物質をあまり食べないことが大きく関係しています」と彼女は説明する。 「地中海式のライフスタイルは、地中海式ダイエットよりさらに重要な可能性があります。なぜならこのライフスタイルは、社交性を高め、慢性的なストレスを減少することで、心と体の健康にも影響を及ぼすからです」とパサック博士。「これらはすべて炎症を軽減し、がんの予防につながることが分かっています」 ただし、とくにこの研究は、がんによって死ぬ確率を含む死亡率に焦点を当てており、結果としてがんを発症するリスクは含まれていません、と米がん協会の疫学および行動研究の上級主任科学者であるエリカ・リース・プニア博士は指摘する。「研究結果は、イギリスに住む中高年において、地中海式ライフスタイルの実施度が高いほど、がんによる死亡リスクが低いことを示唆しています」