コスプレか家族か…人気レイヤー・山中おくら涙の理由「障害を抱えた兄のために生きてきた」
コスプレをしない人生は考えられない
ーーそのまま公務員になったのですか? 山中さん 親族が学校や幼稚園の先生をしていることもあって、昔から先生に憧れていたのですが、やっぱりコスプレがやりたくて。進路を決めるときに教授に相談したら、「地方公務員法に、信用失墜行為の禁止というものがあり、コスプレがそれに当てはまるかもしれない」と言われたんです。それで諦めたというか、仕事だけの人生より本当にやりたいコスプレができる仕事をしようと、教育学部で学んだことが活かせるIT系の企業で教育委員会に携わる営業の仕事をしていました。 ーー安定した職業である公務員と自分がやりたいコスプレ、究極の二択だったわけですね。 山中さん 大学時代はコスプレが中心の生活だったので、コスプレをしない人生が考えられませんでした。 ーー今はもう仕事は辞めて、コスプレ1本ですか? 山中さん 2022年に会社を辞めて、この活動をしています。兄は、親の友人の紹介で就職して、貯金もできていると聞いたのでもう大丈夫そうだなと思って退職を決意しました。お兄ちゃんのために生きてきたけど、自分のために生きようと思いました。 ーーご両親の反応は? 山中さん 実は会社を辞めたことは言っていないんです。親に伝えるときは、心配をかけないように、実績をパワーポイントにまとめてプレゼンします(笑)。きっとわかってくれると思うので、30歳になったら言おうかなと思ってます。 ーーこれだけSNSで話題になっていても、バレないものなんですね。 山中さん SNSをほとんどやっていないので、情報が入ってこないのでしょうね。それにコスプレに対して今もあまりいいイメージは持っていないのかなとも思うんです。田舎だったからか、中学の頃までは私の周りではコスプレをしている人はあまりいなくて、「オタクキモい」という風潮もあったので。ただ、最近では、コスプレも趣味の一つとして浸透してきたように感じているんです。私自身はずっとコスプレが好きなので、これからも国内外の様々なイベントに参加したりSNSで発信したりして、自分自身も楽しみながらこの素敵な文化を広めていきたいなと思っています。 【前編】3ヶ月で“万バズ”10回!山中おくらさん「コスプレ資金のため福岡ドームでビールの売り子を」は下の関連記事からご覧ください。
ひがけん