EURO出場国では最高齢の平均“28.5歳” ギュンドアン、クロースら渋いベテラン光るドイツが見せる華麗な世代融合
ヴィルツ、ムシアラを支えるベテランたち
ホスト国として今回のEURO2024に臨んでいるドイツ代表は、グループステージ初戦でスコットランド代表を5-1、第2節でハンガリー代表を2-0で撃破する理想的なスタートを切った。 攻撃面ではスコットランド戦からMFジャマール・ムシアラ、フロリアン・ヴィルツの若きテクニシャン2人が躍動していて、そのインパクトは期待以上だ。 ただ、今大会のドイツではフレッシュな若手を支えるベテランの存在も見逃せない。攻撃面では33歳のMFイルカイ・ギュンドアンだ。ハンガリー戦では自らも得点を決めたが、ギュンドアンは巧みなポジショニングでヴィルツらにスペースを作るなど、気の利いた動きもできる。 中盤から彼らをコントロールするのは、代表に戻ってきた34歳のトニ・クロースだ。今大会を最後に現役を退くクロースだが、その安定感は抜群。クロースがいるおかげでドイツは中盤でボールを落ち着かせることができる。 最終ラインでは、センターバックにクロースと同じレアル・マドリードでプレイする31歳のアントニオ・リュディガー、GKには38歳のマヌエル・ノイアーが入っている。ノイアーに関しては全盛期に比べて凡ミスが目立つとの意見もあるが、リーダーシップは特別だ。ハンガリー戦では相手のフリーキックをセーブするなどクリーンシートに貢献している。 情報サイト『Transfermarkt』は、今大会の出場チームではドイツが最も平均年齢の高い構成になっていると紹介する。その平均年齢は28.5歳で、スコットランド代表の28.3歳、ポーランド代表の27.8歳を抑えての最高齢だ。 ハンガリー戦も先発した24歳以下の選手はヴィルツとムシアラのみで、基本はベテランが中心の構成だ。ベテランが試合を落ち着かせ、そこにヴィルツ&ムシアラが絡んでいく。ここまでドイツは上手く世代が融合していると言えるのではないか。 世代交代など気になる点もあるかもしれないが、開催国として臨む今大会は優勝だけがターゲットだ。クロースも戻ってきた今の構成がベストであり、ドイツは理想的な形でスタートを切っている。
構成/ザ・ワールド編集部