中日にCS進出可能性は残されていないのか
広島に残された死角
対照的に広島の打線には一度火を付けると止められないようなエネルギーがある。9月17日の石原のサヨナラホームランのように予測のできない一撃も秘めている。 「キラという長打を打てる外国人が入ったことで、打線そのものが活性化した。丸、菊池、小窪、右ピッチャーがくれば、松山、岩本が、それぞれいい仕事をしている」と高代さん。 では、本当に広島に死角はないのか。 高代さんは、「経験の差が歴然としてある。中日は、巨人と並び、過去、クライマックスシリーズに6度も出場していて、『オレらが出るんだ』と思い込んでいるし、ゲーム差が今のままならいいが、少しでも差が縮まってくればカープが意識してメンタル面でガチガチになってしまって力を出せなくなる可能性もある」と指摘する。 確かにキャリアの面では中日が上回っている。 そして、もうひとつは、ブルペン陣の不安である。 マエケン、大竹、バリントン、野村と、安定感のある4本柱が確立されているが、ミコライオを含めて後ろは弱い。まだ浅尾が戻ってきて、岩瀬という切り札を持つ中日の方が、広島よりは信用がおける。ならば、中日に逆転の可能性は残っているのだろうか? 「巨人戦に3連勝をする前までは、どうなるか微妙だとは思っていたけれど、あの3タテを含め7連勝でしょう。決定的な感じがする」 おそらく、この高代さんの意見が大多数だろう。 先日の高代vs佐々岡の「中日vs広島」の代理対談の際、佐々岡さんは真剣な顔でこう言ったそうだ。 「借金を抱えた3位で恥ずかしいですが、今年はカープに行かせて下さい」 (文責・本郷陽一/論スポ)