左脇腹痛の横綱照ノ富士「ぶっつけ本番」痛恨黒星発進 新三役の小結大の里に屈す
<大相撲夏場所>◇初日◇12日◇東京・両国国技館 横綱照ノ富士(32=伊勢ケ浜)が「ぶっつけ本番」で、痛恨の黒星発進を喫した。新三役の小結大の里に初黒星。初顔合わせだった初場所は、豪快な上手投げで退けていたが、返り討ちに遭った格好となった。先場所は腰痛のため7日目に休場。春巡業は皆勤し、終盤の4月下旬から相撲を稽古を再開、取組も行っていた。それでも、2日の稽古総見で、土俵に上がる前に左脇腹を痛め、今月に入って相撲を取る稽古はできていなかった。前日11日には「今できることを精いっぱいやる。自分との戦い。ぶっつけ本番」と、厳しい表情で意気込みを語っていた。 【写真】腕組みで渋い表情の照ノ富士 大の里との初日の対戦は予想されていたが「そんなん一緒だよ。やることは変わらないから」と、意に介していなかった。それよりも、かねて目標として掲げていた、通算10度目の優勝が懸かる場所だけに「それ(10度目の優勝)がかなえられたら1番かなと思います」と、静かに賜杯への思いを強めていた。黒星発進となったが、逆転優勝への思いに揺らぎはない。