プーチン氏、ウクライナとの和平交渉開始の条件を一方的に列挙…平和サミットを前に揺さぶりか
ロシアのプーチン大統領は14日、露外務省の会合で、ロシアが侵略するウクライナとの和平交渉開始の主な条件として、東・南部4州からのウクライナ軍の撤退と、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟断念を一方的に挙げた。 【表】一目でわかる…ロシアの戦力はウクライナを圧倒している
タス通信によると、プーチン氏は「一時的な戦闘停止ではなく、完全な終結について話している」とも主張した。スイスでのウクライナに関する首脳会議「平和サミット」の開幕を15日に控えており、プーチン氏には参加国を揺さぶる狙いがあるようだ。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は14日、イタリアメディア「SKY TG24」に対し、プーチン氏の発言に関し「信用してはならない」と強調した。ウクライナが停戦条件を満たしても侵略は止まらないと述べた。
ロイター通信によると、米国のオースティン国防長官も14日、訪問先のブリュッセルで「(プーチン氏は)ウクライナに何をすべきか指示できる立場ではまったくない」と指摘した。