矢花黎“光”と田鍋梨々花“美波”の微妙な気持ちのすれ違いがもどかしい<マイストロベリーフィルム>
深田竜生(少年忍者)、矢花黎(7 MEN 侍)、田鍋梨々花、吉田美月喜がクワトロ主演を務めるドラマシャワー「マイストロベリーフィルム」(毎週木曜深夜1:29-1:59ほか、MBSほか)の第5話が3月14日に放送された。光(矢花)と美波(田鍋)の気持ちが微妙にすれ違う様子が描かれ、もどかしくて切ない気持ちにさせられた。(以下、作品のネタバレを含みます) 【写真】田鍋梨々花“美波”と顔を寄せ合う矢花黎“光” ■「マイストロベリーフィルム」とは 同作は、フィルムを通じて交錯する4人の高校生の思いを描く青春ドラマ。端正な容姿で注目を集めているが目立つことは苦手、かつ音楽作りが趣味の市川凌役を深田、コミュニケーション力は高いが調子に乗りやすく、夢中になれるものが無いことが悩みの遠山光役を矢花、フィルムの美少女・村崎美波役を田鍋、バトミントン部所属で活発な性格の、古道具に詳しい中村千花役を吉田が演じる。 さらに凌、光、千花が通う高校の教師・松岡役に小島聖が配役され、厳格な雰囲気の中にどこか寂しさを覚える佇まいで、青春できらめく高校生らの世界にスパイスを加える。 オープニング主題歌は、クボタカイがドラマのキーアイテムである8mmフィルムから着想を得て書き下ろした新曲「フラッシュバックメモリーズ」。同作の登場人物の揺れ動く感情に寄り添った優しいメロディーと歌詞で作品を彩る。 エンディング主題歌は、「JAPANESE TAKUROKU INDIE POP」をコンセプトに活動するユニット・Quwが歌う「Cropping」。楽曲名の「Cropping」は和訳すると「切り取り(トリミング)」という意味があり、美しい情景や喜怒哀楽といった生活の中の一瞬を切り取って忘れたくない、といった意味が込められている。 ■光たちは休日に4人で遊びに行くことに 高校二年生の凌、光、千花は秘めた感情を抱えながら、一見平穏な高校生活を送っている。ある日、光と千花は校内の古びた倉庫で8mmフィルムを見つける。映写機に映し出された美しい少女に魅了された光は、凌と千花を巻き込んで校内で聞き込みを始める。 休日に遊びに行くことになった凌、光、美波、千花。砂浜でフィルムと同じフレームで美波を撮影する光の楽しげな様子を、凌は切なそうに眺めている。そして、千花はそんな凌の視線に気付いてしまう。 ■美波「楽しいけど、でも、隣にいるのは居心地が悪い」 海辺にやってきた光と美波。美波は光が買ってきたいちごミルクを飲んで、「私の好きないちごはこれじゃないかも」と言う。光が「ごめん、本物用意できなくて」というと、謝ることじゃないと笑う美波。 光が美波をじっと見つめていると、美波は視線に気付き、何?と聞く。光は「いや、正直に言うとさ、本物のいちごよりこっちの味のほうが好きなんだよ」と言い、さらに「めっちゃ好き」と言うと美波は困惑した面持ちになる。 「楽しいけど、でも、隣にいるのは居心地が悪い」と心の中でつぶやいてから、美波は立ち上がって「寒いから帰ろう」と歩き出すのだった。 それぞれの気持ちがすれ違う様子がもどかしく、切ない気持ちにさせられた。 ◆構成・文=牧島史佳