マ・ドンソク主演「犯罪都市」シリーズを一気におさらい!“マブリー”に挑んだ歴代ヴィランをプレイバック
韓国国内でシリーズ累計観客動員数4000万人を突破した、マ・ドンソク主演「犯罪都市」シリーズの最新作『犯罪都市 PUNISHMENT』が9月27日(金)より日本公開。ドンソク演じる怪物刑事マ・ソクトの痛快なアクションもさることながら、彼が対峙するヴィランにも注目が集まってきた本シリーズ。そこで本稿では、これまでのシリーズ作をおさらいしながら、そこに登場してきた魅力的な歴代ヴィランたちを振り返っていこう。 【写真を見る】最新作ではシリーズ初の“頭脳派ヴィラン”が登場!イ・ドンフィ演じる天才CEOの正体とは ■所轄を荒らすチャイニーズマフィアを一斉検挙! 2004年のソウルを舞台に、韓国マフィアと中国の新興勢力“黒竜組”の抗争を鎮めるため、マ・ソクトとクムチョン署強力班の刑事たちが立ち上がる姿を描いたシリーズ第1作『犯罪都市』(17)。韓国公開時には2週連続で興収ランキングのNo. 1を飾り、「青少年観覧不可」映画としては韓国歴代3位の興行成績を記録。韓国クライムアクション映画の歴史を塗り替える記念すべき1本となった。 そんな同作で黒竜組を率いる冷酷非道な男チャン・チェンを演じたのは、『プンサンケ』(11)や韓国版『ゴールデンスランバー』(18)などで知られるユン・ゲサン。J.Y.Parkが初めてプロデュースした“K-POPアイドル第一世代”のグループ「god」のメンバーとしても活躍し、俳優としても様々な映画やドラマに出演してきた彼は、本作が初の悪役挑戦。トイレでのマ・ソクトとの直接対決シーンは特に必見だ。 ■“韓国映画史に残る凶悪なヴィラン”が立ちはだかる! 続く第2作『犯罪都市 THE ROUNDUP』(22)の舞台は前作から4年後。国外逃亡した容疑者を引き取るため、ベトナム出張を命じられたマ・ソクトは、同行していたチョン・イルマン班長(チェ・グィファ)と、現地で誘拐殺人を重ねる凶悪犯カン・ヘサン(ソン・ソック)の存在に辿り着く。そして韓国へ逃亡したヘサンを追って帰国したマ・ソクトは決死の大捕物に臨む。 2022年の韓国最大のヒット作となった同作でカン・ヘサン役を演じたのは、「カジノ」(ディズニープラスで配信中)や「殺人者のパラドックス」(Netflixで配信中)などドラマシリーズを中心に活躍するソン・ソック。マ・ドンソクと張り合えるようにとトレーニングを重ね、10キロ以上も増量して撮影に挑んだソック。その甲斐もあって、カン・ヘサンは“韓国映画史に残る凶悪なヴィラン”との呼び声も高い。 ■汚職刑事と日本のヤクザを一掃! 前作から7年後を舞台にした第3作『犯罪都市 NO WAY OUT』(23)でマ・ソクトは、ソウル広域捜査隊に異動する。そこである転落死を捜査していくなかで、事件に新種の合成麻薬と日本のヤクザが関与していることに辿り着く。捜査線上には謎の汚職刑事チュ・ソンチョルが浮上し、さらに極悪非道な“ヤクザの解決屋”リキがソウルへと送り込まれたことで、三つ巴の激戦が繰り広げられていく。 チュ・ソンチョルを演じたのは「神と共に」シリーズなどで知られるイ・ジュニョク。前作のソックと同様、トレーニングを積んで20キロ以上のバルクアップを成し遂げたジュニョクは、マ・ソクトを圧倒するパワーを見せつける。また、もう1人のヴィランであるリキは『ゴジラ-1.0』(23)での好演も記憶に新しい青木崇高。日本刀を駆使したアクションなど、シリーズ初の“グローバル・ヴィラン”として強烈な印象を刻みつけた。 ■怪物刑事vs元傭兵!IT犯罪に拳で立ち向かう そして最新作『犯罪都市 PUNISHMENT』の舞台は前作から3年後。凶悪IT犯罪組織を殲滅すべく新たなチームを結成したマ・ソクトの前に立ちはだかるのは、残虐行為で職務を解かれた元傭兵のペク・チャンギ。演じたのは、『悪人伝』(19)でドンソクと共演したキム・ムヨル。同作ではムヨルが刑事を、ドンソクがヤクザを演じていたが、今作では立場の逆転したキャラクターを演じたことで大きな話題を呼んだ。 ドンソクは「キム・ムヨルはアクション、演技、フィジカル、すべてを備えた俳優。彼が演じないペク・チャンギは想像できない」と語り、メガホンをとったホ・ミョンヘン監督も「複雑なアクションの動きを身につけて表現する能力が優れている。どこで力を入れて演技しなければならないのかもよくわかっている」と絶賛するほどの悪役ぶりを披露したムヨル。“シリーズ最強の悪役”ともいわれる強敵を前に、マ・ソクトはどんな戦いを繰り広げるのだろうか…。 さらにシリーズ初の“頭脳派ヴィラン”も登場。表の顔は天才CEOだが、実はペク・チャンギがトップに君臨するオンラインカジノ組織のオーナーという卑劣な実態を隠したチャン・ドンチョルを演じるのは、大ヒット映画『エクストリーム・ジョブ』(19)などで知られるイ・ドンフィ。強力かつ個性的なヴィランによってますますスケールアップしていく「犯罪都市」シリーズ。最新作の公開が待ちきれない。 文/久保田 和馬