【中山牝馬S】注目はSpecialの血が濃いルージュエクレール ゲートを克服し得意の中山で巻き返し
血統解説:ヒップホップソウル、ラヴェル、ルージュエクレール
・ヒップホップソウル 日本での牝祖は3代母ダンシングキイ。同馬は繁殖として非常に優秀でエアダブリン、ダンスパートナー、ダンスインザダーク、ダンスインザムードなど多数のGⅠ級の名馬を輩出している。本馬は祖母にダンスインザムードを持つ良血馬で活力は十分だ。 このファミリーはタフなタイプの馬が多く、その上、本馬はキタサンブラック産駒で、そのタフさが強調されたような馬に出ている。先行勢多数でタフな展開となりそうな今回はチャンスがありそうだ。 ・ラヴェル 日本での牝祖は10代母シユリリー。3代母キョウエイマーチを根幹としてファミリーが栄えていて、バーデンヴァイラーやマルシュロレーヌの姪にあたる血統だ。ラヴェルの母サンブルエミューズはキョウエイマーチや2代母ヴィートマルシェほど一本調子なタイプではなくてギアを兼ね備えたタイプ。本馬はキタサンブラック産駒の牝馬なので、本当は溜めて一瞬の脚を使うのがベストな競馬だろう。 その意味では前走の京都記念で前進しているが、今回は距離短縮こそ良いものの中山替わりはどうか。重賞を勝っているように東京のマイル~1800mがベストなタイプだろう。 ・ルージュエクレール 日本での牝祖は3代母ウェイブウインドだが実質的には祖母シラユキヒメが牝祖だ。本馬は違うが、シラユキヒメ牝系といえばユキチャン、ブチコ、ソダシといった白毛の活躍馬が目立つ一族。毛色の遺伝子は競争能力とは全く関係ないので、白毛じゃないからだめということは一切なく、事実シラユキヒメ牝系にはメイケイエールという鹿毛の活躍馬もいる。この一族はパワーがあることが一番の特徴で、牝馬でもダートのトップレベルで走ることができる。 本馬はエピファネイアをつけたことから芝馬に出たがSpecialを2本持つ形からも機動力、パワー、底力は揃っている。中山牝馬Sはベストな舞台であり、どうにか課題のゲートを決めて調教の成果を見せてほしい。