【密着】オーストラリア 幾多の困難を乗り越え、世界にわずか80台しかない幻の楽器・アルモニカで癒しを提供する女性に届ける家族の想い
今年からパートナーのアンヘルさんと暮らし始め、笑顔の絶えない毎日を送っているが、実は5年前には大腸に大きながんが見つかった。しかも「50日も持たない」との宣告が。そんな死を待つ千穂さんを懸命に支えてくれたのが、姉の絵里さん。その後さまざまな奇跡が重なり千穂さんは命を繋ぐが、絵里さんは突如持病が悪化し、先に旅立ってしまう。その状況に心と体の整理がつかず、3年間演奏活動ができなくなってしまった千穂さん。昨年ようやく復帰したものの、「お互い『生きよう』って励まし合っていたので悲しいですね…。でも、姉の分まで生きたいですし、姉とは『一緒に将来何かやろう』と言っていたので、たぶん私に乗り移って来るんじゃないかと思います」と前を向く。 絵里さんの娘である姪の優奈さんにとって、叔母の千穂さんは姉や親友のような存在なのだそう。今回、久々に千穂さんの姿や現在の活動を見て、「久しぶりにちゃんと化粧をしているのを見たっていうのが第一印象。『元気!』と思ってびっくりしました」と話し、父で千穂さんの義兄にあたる靖さんともども、その様子に安心する。
幾多の困難を乗り越え新たに歩み始めた千穂さんへ、家族からの届け物は―
アルモニカとともにオーストラリアに渡り18年。幾多の困難を乗り越え、いま新たに歩み始めた千穂さんへ、靖さん、優奈さんからの届け物は思い出の写真と姉・絵里さんのピアス。コロナ禍で面会も叶わず、ひとりで旅立った姉の形見だ。「お葬式にも行けていなくて…やっと私が元気になったので、日本に行って『ごめんね』って言うつもりです」と千穂さん。そして「今度、演奏会でこのピアスと一緒にアルモニカを演奏します。なのでお姉ちゃんも一緒に来てくれると思います。ありがとう」と、大切なものを届けてくれた日本の家族に感謝を伝えるのだった。 (読売テレビ「グッと!地球便」2024年4月28日放送)
読売テレビ「グッと!地球便」