北陸新幹線発車メロディ決定 ── 地元ゆかりの中田ヤスタカ氏らの曲使用
JR西日本は9日、来年3月14日に開業する北陸新幹線のホーム発車メロディが決定したと発表した。各駅で石川・富山両県に縁のある音楽家などが制作しており、開業日から使用される。
金沢駅は中田ヤスタカ氏、新高岡駅は太田豊氏の曲
この発車メロディは、北陸新幹線利用者や地域住民に、北陸新幹線をより身近な存在として、愛着を持ってもらえるようにと制作。関係自治体や地元縁のメロディの導入などを検討し決定した。 金沢駅は、音楽プロデューサーとして「Perfume」「きゃりーぱみゅぱみゅ」などのアーティストを手がけた、金沢市出身の中田ヤスタカ氏がオリジナル曲を制作。金沢の山から海にかけ、起伏のある自然条件と「伝統と創造」が調和するまちのイメージ。新車両も有する北陸新幹線の「スピード感と快適性」を感じ取れるよう表現したメロディに仕上がったという。 新高岡駅は、富山県出身の音楽家、太田豊氏が制作。高岡市を代表する伝統工芸品の銅器「おりん」をメイン楽器に作られたメロディが流れる。太田氏は北陸本線高岡駅の発車メロディなども担当している。
富山駅は須藤晃氏、黒部宇奈月温泉駅は高原兄氏の曲を使用
富山駅は、浜田省吾や玉置浩二らを音楽プロデューサーとして担当した富山県出身の須藤晃氏が制作したオリジナル曲を使用。富山の豊かな自然に育まれた清流を穏やかに流れる水の調べと、ガラスの街とやまが奏でる煌びやかなイメージを融合させたメロディになっているという。 黒部宇奈月温泉駅は「煌~水の都から~」という曲で、原曲は富山県出身で作曲家の高原兄氏が制作。高原氏といえば、バンド「アラジン」の元ボーカル。「完全無欠のロックンローラー」のヒットで知られ、最近では企画ユニット「羞恥心」への楽曲提供などをしていた。 糸魚川駅は、童謡の「春よ来い」を使用。この作詞は、糸魚川市出身の文人、相馬御風で、現在も春季だけ、在来線糸魚駅の発車メロディとして使われている。
金沢駅の出入り口名称変更や防風柵の整備も
また、同日には「金沢駅」の出入り口の名称変更も発表された。北陸新幹線開業に伴い、多くの観光客が金沢を訪れることから、出入り口名称を現在の「東口」から「兼六園口(東口)」。「西口」を「金沢港口(西口)」に変更することが決まった。いずれもこれまでのものを併記してい使うという。 このほか、北陸新幹線との接続など「サンダーバード号」や「しらさぎ号」など、金沢以西区間の輸送品質の維持がより重要となることから、強風による運転規制が多発する北陸本線の手取川橋りょうと梯川橋りょうに「防風柵」を整備。同線の安全・安定輸送を確保し、輸送サービス向上を図ることも発表された。