「政倫審で幕引きさせず」 野党、追及姿勢強める
野党は28日、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関する衆院政治倫理審査会が、安倍、二階両派幹部5人に加え岸田文雄首相の出席で正式決定したことを受け「幕引きを図ろうとするなら履き違えている」(田村智子共産党委員長)などと追及姿勢を強めた。 政倫審で野党筆頭幹事を務める立憲民主党の寺田学氏は記者団に「裏金をつくった全員がこの場で釈明すべきだという点は1ミリも変わっていない」と、政治資金収支報告書に不記載があった衆院議員51人の出席要求に改めて言及。報道機関の取材を制約しない全面公開の決着に「相当な時間と労力がかかった」と自民への不満をあらわにした。 安住淳国対委員長は首相の出席意向を聞いた際「一瞬驚いた」と記者団に明かした。泉健太代表はインターネット番組で「首相は予算委員会で答弁できる立場だ。党内政局のために出席を判断したのではないか」と真意をいぶかった。 日本維新の会の遠藤敬国対委員長は取材に「今までの繰り返しではなく明快に答えてもらいたい」と注文を付けた。