松下知之 18歳新星 瀬戸大也を逆転で初五輪「気持ちで押し切った」「自力でつかみ取れたのは達成感」
「競泳・パリ五輪代表選考会」(18日、東京アクアティクスセンター) 男子400メートル個人メドレーは、松下知之(スウィン宇都宮)が制して初の代表入りとなった。 【写真】背中が泣いている うつむいてスタンドに手を合わせる瀬戸大也 18歳の新星が大逆転で初の五輪切符を射止めた。松下は序盤で出遅れたものの、最後の自由形で先頭の瀬戸を鮮やかにかわした。「最後は体の限界でしたし、気持ちで押し切った」とホッとした表情。「初めての夢の舞台。自力でつかみ取れたのは達成感もある」とうれしそうに目を細めた。 直前の追い込みが効いた。2月には東洋大の水泳部監督を務める平井伯昌氏らのチームに加わり、スペイン・シエラネバダで合宿を行った。同じ栃木県出身で、16年リオ五輪同種目の金メダリストでもある萩野公介さんらを育てた名コーチの指導で実力を着実に伸ばした。 その平井氏からは「スタンドを見て」とアドバイスを受けた。「緊張して下を向きがちだけど、指示があったから親が見えた」とリラックスして挑めた。競泳界の五輪切符第1号もつかみ取り、「第1号はちょっと意識したし、今の日本競泳界には若い刺激が必要だと思っていた」とニヤリ。パリでも若い力を存分に発揮するつもりだ。