記者も体験「ライドシェア」大阪で24時間OKに 試験運行始まる 万博期間中のタクシー不足は解消? 課題はドライバー不足
読売テレビ
一般のドライバーが有料で乗客を運ぶ、いわゆる「ライドシェア」。大阪では期間限定で、毎日24時間運行できるように条件が緩和され、20日から試験運行が、始まりました。 秋山実紀 記者 「急いでいるのにタクシーが来ない。そんな時は、アプリを使ってタクシーを配車します。場所を選んで次へ進む。車両や会社を選ぶときに、ライドシェアを選択します。きょうから大阪府内全域で24時間、ライドシェアを利用することができます」 専用のアプリで予約をすると、「ライドシェア」と書かれた車が到着。乗車すると、すぐにアプリで登録した目的地に向かいます。 運転するのは普通自動車の免許を持っている一般のドライバーです。 ドライバーの西島陽介さん 「普段はフリーランスで、ウェブデザイナーの仕事をしています。仕事自体が時間を自由に使える仕事なので、隙間時間に稼働できます」 乗車料金は配車したときに決まり、アプリを通じて決済されるため、運転手とやりとりすることなく移動できます。 ドライバーの西島陽介さん 「働く前に研修を受けて過程を踏んできているので、利用者側からすると安心して利用していただけると思います」 タクシー不足の解消などを目指して、日本では今年4月に解禁されたライドシェア。これまで大阪府内では、運行できるエリアが大阪市や堺市など8つの市などに限られ、時間も週末の一部時間帯のみに制限されていました。 大阪府などは規制を緩和するよう求めてきましたが、その背景にあるのが「来場者の輸送」。 来年4月に開幕する大阪・関西万博では、1日に最大23万人ほどの来場者が想定されています。しかし、交通手段は大阪メトロの中央線や大阪駅などの主要な駅と会場とを結ぶシャトルバスなどに限られています。 大阪府などは、万博期間中は府内で1日に最大約2700台のタクシーが必要になると試算していますが、このままでは不足するとして、ライドシェアの規制緩和を求めてきました。 大阪府・吉村洋文知事 「とりわけ万博時には2800万人が大阪を訪問されますから、移動しやすくすることが重要で、万博時においてライドシェアを実現するということが重要」 そして19日、大阪府と国土交通省は来年4月から10月までの間、ライドシェアを府内全域で24時間運行可能とすることで合意。その試験運行が20日から始まりました。 移動手段の確保へ一歩前進はしたものの、課題は残ります。 万博に向けて3200人を超えるドライバーの確保が必要と見込まれますが、ライドシェアの事業者は… ニューモ取締役・野地春菜さん 「これまでの内定者数90名ですと、(ドライバーが)全く不足しています。今回の24時間運行で、より多くの方がライドシェアドライバーとして稼働していただくことで解消していきたいと思っています」 ライドシェアは、万博の交通課題を解決する救世主になれるのでしょうか。