79kgからマイナス15kgに成功!医学博士が語る“コーヒーダイエット”による脂肪燃焼のメカニズム
甘いコーヒー、ホットorアイス……より効果的な飲み方はある?
ーー脂肪が燃えるという観点でいうと、ブラックコーヒー以外はやめておいたほうがいいのでしょうか? コーヒーの脂肪燃焼効果については、様々な研究で明らかにされていますが、ブラック以外がダメということは決していわれていません。重要なのは「カフェイン」「クロロゲン酸」を含んでいる、という点なので、カフェインレスコーヒーでなければある程度の効果は期待できるでしょう。 一方で、ダイエットの観点からいうと、トータルカロリーにはやはり気をつけたほうがいいですね。ブラックコーヒーだと、ついつい甘いスイーツも一緒に欲しくなってしまう……という人は、お菓子で余分な糖やカロリーを摂取するくらいなら、甘みのあるカフェラテを飲んで満足したほうがトータルカロリーは低く済ませられます。 ブラックコーヒーを飲んでさえいれば脂肪が燃えるというわけではないので、このあたりは注意が必要です。 ーーホットかアイス、どちらがよいでしょうか? ホットかアイスかでいうと、アイスコーヒーのほうが脂肪燃焼効果をより引き出せる可能性はあります。 よく「ダイエットには水を飲め」といいますが、これは水でお腹を膨らませて食べ過ぎを防ぐという側面だけでなく、飲んだ水を代謝する際に体内の温度が上がり、脂肪が燃えるからという理屈があります。この原理と同じことがアイスコーヒーの場合にも当てはまるため、ホットかアイスどちらを選ぶか迷ったら、参考にする価値はあるでしょう。
コーヒーの香りがしたら、ダイエットの意識がONになる!
ーー先生は御歳62歳だそうですが、とても若々しくスリムな体型を維持していらっしゃいますね。先生は日頃、どんなコーヒー習慣を? 私は今も、1日3~4杯のコーヒーを飲む生活を毎日続けています。実は、30代後半の頃は人生でいちばん太っていて、MAX時は79kgありました。 医師という職業柄これでは患者さんへの説得力が足りないと思い、健康維持に気を使うようになった結果、今では当時から15kgほどマイナスになりましたが、40代、50代、そして60代に突入した今、やはり年齢とともに痩せにくくなっているのは感じます。 今はお腹がすいたら必ずコーヒーを飲むのが習慣化していますね。間食をする代わりに美味しいコーヒーを入れて一息つけば、口さみしさからくる「なにか食べたい欲求」もおさまります。 ーーなるほど! そもそも、ダイエットにはモチベーションの維持が欠かせません。みなさんにもおすすめしたいのが、コーヒーを飲む時間を「ダイエットのイメトレ時間」にしてしまうこと。 コーヒーを飲んでいるとカフェインの作用でドーパミンが増え、脳がスッキリとしてやる気や集中力が高まってきます。このときに頭の中でポジティブなイメージを描く習慣をつけましょう。 ダイエットを成功させるためには、ただ漠然と「痩せたい」と思うだけでは難しい。「海で脱げるカラダになりたい」とか「こんな服が着てみたい」といった、具体的な「なりたい自分の姿」をイメージしないとモチベーションが続きません。 コーヒーの香りにはリラックス効果もあるため、すっきりと冴えた頭で理想の自分を思い描くには最高の時間。コーヒーの香りがした瞬間から「ダイエットのために良いことをしている自分がいるのだ」と頭を切り替えて、モチベーションの維持にもつなげていきましょう。 ◇ 運動と組み合わせることで脂肪燃焼をサポートしてくれるうえ、ダイエット中のメンタルにもよい働きをもたらしてくれるとは、なんとも心強い。 毎日のコーヒーと運動を習慣化することで、数年後、そして定年後も池谷先生のような若々しい男でいられるのかもしれない。 アントレース、Verb 岡田 圭=取材・文
OCEANS編集部