松本幸四郎が受け継いだ「令和の鬼平」 叔父・中村吉右衛門さんからの「時代劇文化の継承」に期待
◆「鬼平犯科帳 血闘」(山下智彦監督、5月10日公開) 火付盗賊改方長官の「鬼の平蔵」こと長谷川平蔵が奮闘する人気時代劇シリーズの劇場版最新作。歌舞伎俳優の松本幸四郎(51)が、叔父の中村吉右衛門さん(2021年死去、享年77)から受け継いだ「令和の鬼平」だ。 威厳がありながら、男の色気を漂わせた吉右衛門さんに対し、幸四郎は実直で爽やかな印象。激しく刀を交える殺陣が圧巻で、盗賊一味と対峙(たいじ)して苦悩する姿に人間味を感じさせる。「なぜ、鬼平と呼ばれるようになったのか?」という原点も描かれ、若き日の鬼平を幸四郎の長男・市川染五郎(19)が演じる。 幸四郎にとって、2005年公開の「阿修羅城の瞳」「蝉しぐれ」に続く映画の代表作になるか。27年間、鬼平をライフワークとした吉右衛門さんのように、今後も長く演じ続けてほしい。「時代劇文化の継承」という意味でも期待したい。
報知新聞社