“話せる古書店” 再出発の49歳店主「地震でトラブルの火種明るみに…」生きづらさ抱えた人のよりどころに 富山・高岡市
チューリップテレビ
能登半島地震からまもなく4か月、富山県高岡市伏木地区の被災した古書店が、今月27日、営業を再開しました。様々な悩みを抱えた人たちの心のよりどころにもなっていた「話せる古本屋」が街に帰ってきました。 【写真を見る】 “話せる古書店” 再出発の49歳店主「地震でトラブルの火種明るみに…」生きづらさ抱えた人のよりどころに 富山・高岡市 高岡市伏木地区。元日までこの場所に小さな古書店がありました。 古本なるや・堀田晶さん: 「揺れ始めたと思ったら一気にこんな感じで、バキバキバキって目の前で割れていったっていう。思い出しただけでブルってします」 「古本なるや」の店主、堀田晶(ほりた・あきら)さん。元日までこの場所は堀田さんの店舗兼住居でした。 古本なるや・堀田晶さん: 「水が噴き出してきて、結局その時に落ちた本も水浸しになったみたいな。ただただ悲しかったっすよね。ゆっくり時間かけて集めてきた本…」 古本なるや・堀田晶さん: 「50を目前にして住居と店舗を一気に失う、どういうことだと思いましたけど」 閉店した理髪店を借りて、6年前、夢だった古書店を開業。 堀田さんは、生活困窮者を支援するNPOの相談員も務めていて、「なるや」で目指したのは、様々な悩みを抱えた人が訪れることができる「話せる古本屋」です。 ■鼻で笑われたことを今ふと思いだした… (2019年取材時に)やってきた常連の男性。 常連の男性: 「ハローワーク行っても…勝ち目はないような気がします」 古本なるや・堀田晶さん: 「お前結構しゃべれるようになってきとっからね、本当に」 「なるや」の存在を知ってから、週に1回程度通っています。 常連の男性:「自分の存在を認めてくれる場所」 気軽に誰かと話せる場所として、本好きな人や悩みを抱えた人の心のよりどころになっていました。 古本なるや・堀田晶さん: 「こんな古本屋さんみたいなとこで何ができるって感じで鼻で笑われたことを今ふと何となく思い出しました」「いろんなね、人とのつながり方もある中で、僕はこういう形でやっているっていう」 ■あえて被災地の倉庫、ひっそりと開店… 店には人とのつながり方を模索しながら歩んできた堀田さんの5年半の時間と思いが詰まっていました。しかし地震で「大規模半壊」の判定を受け、引っ越しを余儀なくされました。