《衆院選2024》茨城県内序盤情勢 2選挙区で自民安定 1、5、7区 追う展開
27日投開票の衆院選で共同通信社は15、16の両日、電話調査を実施した。茨城新聞社が取材を加味して茨城県内の序盤情勢を分析したところ、7選挙区のうち、自民党候補は2、4区で安定した戦いを展開する。一方、1、5、7区は野党系候補がやや先行し、追う展開。3、6区では自民候補と野党系候補が接戦を繰り広げている。投票先を決めていない有権者が3割近くおり、情勢は終盤にかけて変わる可能性がある。 1区は、前回勝利した無所属前職の福島伸享氏が先行し、自民前職の田所嘉徳氏が追う展開。年代別ではいずれも福島氏が一歩リードしている。維新新人の武藤優子氏と共産新人の高橋誠一郎氏は伸び悩んでいるが、全体の約3割が態度を決めていない。 2区は、前衆院議長で14回目の当選を目指す自民前職の額賀福志郎氏が優勢。選挙区内の鹿行・県央地域で幅広く浸透し、自民支持層の約7割を固めた。共産新人の川井宏子氏、維新新人の今村敏昭氏、無所属新人の大高伸一氏は苦しい戦い。 3区は、自民前職の葉梨康弘氏と立民新人の梶岡博樹氏が激しく競り合う。葉梨氏は自民と公明支持層の約6割を集め、梶岡氏は立民の約8割を固めている。維新新人の橋口奈保氏、共産新人の大内久美子氏、れいわ新人の加川裕美氏が追っている。 4区は、自民前職の梶山弘志氏が安定した戦い。強固な後援会組織を生かし、大票田の同県ひたちなか市をはじめ、選挙区全域に幅広く浸透する。維新新人の武藤博光氏、共産新人の吉田翔氏は支持に広がりを欠いており、無党派層の取り込みが焦点となる。 5区は、国民前職の浅野哲氏がやや先行し、自民前職の石川昭政氏が追う。浅野氏は国民支持層の9割をまとめたほか、立民支持層の約6割を集める。石川氏は自民支持層に加え、公明にも一部浸透。共産新人の千葉達夫氏は伸び悩んでいる。 6区は、立民前職の青山大人氏と自民前職の国光文乃氏が接戦を繰り広げている。青山氏は立民支持層の8割超を固め、無党派層の約5割に浸透している。国光氏は自民、公明からの支持が約6割。共産新人の間宮美知子氏は2氏を追っている。 7区は、無所属新人の中村勇太氏がやや先行し、自民前職の永岡桂子氏が追う展開。中村氏は立民支持層の7割超をまとめ、自民支持層からも2割超の支持。永岡氏は自民と公明の支持層から厚い支持を集めている。無党派層の6割が態度を決めていない。 電話調査は県内有権者約3800人を対象に15、16の両日行われた。
茨城新聞社