先人が築いた伝統紡ぐ 音楽会は趣向凝らした発表も 山本小創立150年記念式典【長野県飯田市】
1874(明治7)年の設立から150年の節目を迎えた長野県飯田市山本小学校で5日、創立150周年記念式典が開かれた。全校児童や学校関係者、来賓、地域住民らがこれまでの歴史を振り返り、未来へ向けた一歩へ決意を新たにした。 5年生児童による「ぶちあわせ太鼓」で幕開け。息の合った元気な掛け声と迫力の太鼓の音色が会場全体に響き渡り、オープニングを飾った。 北原重一校長は、村の合併問題の渦中にあっても学校の統合に真剣に向き合った開校当時の先人たちの努力に敬意を表した。「学校に寄せる期待や願いが込められている。しっかり受け止め、次の50年、100年に続けていく。伝統に恥じないように紡いでいく」と語った。 式典は総合音楽会を挟み、各学年が趣向を凝らした発表を繰り広げた。 このうち3年生は「山本を知ろう伝えよう」と題し、地元に愛されている木や山をテーマにした人形劇を、歌声や楽器に合わせて披露した。地元のシンボル、二ツ山と水晶山、久米山を主人公にした人形劇は、一度は仲たがいするものの、二ツ山の崩落に際して助け合って復旧作業を行い、元通りの生活に戻るというストーリー。「一緒に山本の村を守っていこう」と声を上げて団結を表現すると、会場からは大きな拍手が送られた。