2連続ドロー、C大阪の現在地。香川真司の見解「やっぱりメンタリティ」
「2点目を取れる力もある」
結局、これで勝点3を逃してしまったセレッソ。試合内容は明らかに鹿島を上回っただけに、この結果は納得いかないものだった。小菊昭雄監督は「2試合終えて負けていないのはポジティブ」と前向きにコメントしていたが、ここで勝ち切れるチームにならないと、いつまでもタイトルに手が届かないというのも事実だろう。 かつてドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドで優勝経験のある香川もこう語っていた。 「セレッソがもう一段階上がるためには、やっぱりメンタリティ。圧を受けながらもしっかりと防ぎきる、ゼロに抑えることをチームとして求めなきゃいけない。そういうこだわりを貪欲に求めていかないと上には行けない。 この試合に関して言えば、1点を取った後、極端に守備への意識が早すぎた。今のチームにはうまくコントロールできる選手もいるし、2点目を取れる力もある。それなのに後手に回ってしまったと思います」 彼が指摘するように、勝ち切るための細部の徹底がまだまだ不足している印象は否めない。前線の迫力と推進力、中盤の構成力、タレント力はリーグ随一と言っても過言ではないだけに、小さな綻びをなくし、追加点を取れるような試合巧者になること。それが今のセレッソに必要不可欠なテーマなのだ。 「よくない内容を勝点3にしてしまうのが鹿島の強さ」と鈴木が語っていたが、そういったしたたかさ、老獪さをどう身につけていくのか。香川や登里らベテランが中心となってそこに取り組んでいくしかない。 開幕2戦ドローで14位というのは、明らかに今のセレッソの立ち位置ではない。レオ・セアラ、ルーカス・フェルナンデスの怪我という不安要素もあるが、ここからフィニッシュと守備をブラッシュアップし、内容に見合った順位に上がること。それが早急の課題と言っていい。 取材・文●元川悦子(フリーライター)