全国都道府県対抗駅伝で「通算100人抜き」 中国電力の岡本直己、2025年1月退部へ 社業に専念
中国電力陸上部の岡本直己(40)が来年1月末で退部することが12日、分かった。社業に専念する。全日本実業団対抗駅伝に新人時代から17年連続で出場している〝鉄人〟は「ここ何年かは故障から状態を戻していくのがつらかった。(93位だった)2月の大阪マラソン後に(退部を)決めた」と話した。ラストランは来年1月26日の大阪ハーフマラソンを予定している。 2023年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を走る岡本 岡本は鳥取県東伯町(現琴浦町)出身。鳥取・由良育英(現鳥取中央育英)高から明大を経て、2007年4月に入部した。尾方剛、油谷繁、佐藤敦之らの背中を追い、08年の国際千葉駅伝、12年の世界ハーフマラソンなどで日本代表を経験した。天皇杯全国都道府県対抗男子駅伝(ひろしま男子駅伝)には東伯中時から大会最多の19度出場し、19年には大会初の通算100人抜きを達成した。 思い出深いレースには、陸上部に入った鳥取・東伯中で初めて参加した大会を挙げる。1500メートルに出場し、「途中まで先頭から離れていたけど、まだ余力があった。ラスト250~300メートルで抜いて勝つことができた。4分57秒台だった」と振り返る。40歳5カ月で臨んだことし11月の中国実業団長距離記録会男子1万メートルでは、28分47秒90で2組2着。「最初も最後も1着だと良かったんですけどね」と笑う。 22年の大阪・びわ湖毎日マラソンで2時間8分4秒の自己ベストをマークするなど、年齢を重ねても第一線で活躍してきた。「あと1、2年はできるかもしれないけど、もう伸びしろがないんで」と自虐的に語る。来年元日の全日本実業団対抗駅伝にはチームのエントリーリストに名を連ねた。「せっかくここまで連続出場しているので」と最後の情熱を燃やす。
中国新聞社