さよなら思い出の仮設風呂 自衛隊が撤収作業
31日で能登半島地震に伴う災害支援活動を終了した自衛隊は1日、珠洲市内で撤収作業を行い、被災者の入浴支援に使用した仮設風呂を解体した。作業を見守った住民は地震後の過酷な暮らしを思い返し、隊員にあらためて感謝を伝えた。 陸上自衛隊金沢駐屯地の第14普通科連隊や全国から派遣された部隊の隊員計50人が、宝立小中、若山小、蛸島町の3カ所で解体に当たった。 隊員20人が作業した宝立小中では、妻のシャンプーの忘れ物を取りに来た男性(80)が「本当にありがたかった」と隊員に頭を下げた。男性は「長く自衛隊の風呂の世話になった。1カ月後に仮設住宅に入れることが決まったので、もう少しだけ別の施設の風呂の世話になる」と話した。 宝立小中で撤収作業に当たった第14普通科連隊の若宮瞳3等陸曹=金沢市出身=は「大変な日々が続いたが、能登の人々に元気をもらっていた。これからも元気でいてほしい」と願った。自衛隊は2日に珠洲市から撤収する。