サラダ油の「サラダ」って何? 原料は“9種類の植物”だが…全部は入っていない?
■サラダ油の原料は9種類!?
揚げ物から炒め物まで!火を通す調理の時、毎日のように大活躍するサラダ油。 もちろん、サラダから作っているわけではありません。それなのに、なぜ「サラダ油」というのでしょうか?そのワケを“名付け親”に聞きました。 サラダ油の原料は、「菜種」「大豆」「ごま」「ひまわり」「とうもろこし」「米」「ぶどう」「綿実(めんじつ)」「サフラワー」と9種類あります。 ただ、9種類すべてが一つのサラダ油の中に入っているわけではないんです。9種類のうちのいずれかを原料として日本農林規格、いわゆるJAS規格を満たしたものが「サラダ油」を名乗ってよいということになっています。
■「名前の由来」と「開発秘話」 名付け親に聞く
原材料を見ても「サラダ」とは結び付きませんよね。ではなぜ「サラダ油」というのか分かりますか? 答えを教えてくれたのは、日本で最初に「サラダ油」を作った「日清オイリオ」です。つまり、「サラダ油」の名づけ親に名前の由来と開発秘話を聞きました。 時代は100年以上前にさかのぼります。当時、西洋では食用油に酢や塩を混ぜてドレッシングのように使っていました。 一方で当時の日本は、食用油は主に揚げ物のために使っていました。日本の食用油はドロドロしていて冷えると固まってしまい、ドレッシングとして使えるものではありませんでした。 そこで日清オイリオは海外から最新の設備を導入し、長い歳月をかけて精製度が高い食用油を開発することに日本で初めて成功しました。 満を持して1924年に食用油が発売されました。発売当初のパッケージを見ると「サラダオイル」と書いてあります。 日清オイリオは「冷えても固まらず、ドレッシングにしてサラダ料理でも使用できるほどに良質な食用油」ということで「サラダ油(ゆ)」として販売しました。 今では“良質な食用油”を差す言葉として「サラダ油」が定着し、油の品質を示す規格にも使われるようになりました。 そして、サラダ油が誕生して今年で100周年を迎えました。 (スーパーJチャンネル「なるほど!ハテナ」2024年4月18日放送)
テレビ朝日