独身でようやく年収が「500万円」に到達しました。結婚して子ども2人を希望しているのですが厳しいでしょうか? 700万円は必要ですか?
男性が「結婚しない理由」として上位に挙げられる「結婚後の生活資金が足りない」問題。結婚願望がある男性にとっては大きな悩みのようです。 結婚するため年収を上げるよう頑張って働いていても、いくら稼げば結婚していいのか、気になってしまうのではないでしょうか。本記事では、子ども2人がいる家庭の生活費について、年収500万円と年収700万円の場合を比較しながら、それぞれ試算します。
年収500万円で子ども2人を育てるのは厳しい?
結婚後には月いくらの生活費が必要なのでしょうか? 2023年8月の総務省統計局の家計調査(家計収支編)「妻の就業状態、世帯類型別」という統計 で、共働き・片働き、子どもあり・なし、それぞれの収支が分かります。 共働きで、夫婦と未婚の子ども2人の4人世帯の場合、支出は月41万9090円です。年にして約502万円なので、一見、年収500万円あれば暮らせるかのように見えます。 しかしこの金額には住宅ローンの返済(土地家屋借金返済)が含まれていません。つまり年収が500万円だと、生活費だけで終わってしまい、住宅ローンが払えない計算になってしまいます。 年収500万円になったばかりの男性なら、この結果を見て結婚に尻込みしてしまうかもしれません。では続いて、子ども1人の場合を見てみましょう。
子どもが1人なら育てられる?
年収500万円で子ども2人を育てるのが厳しいなら、子ども1人にすればいいのかと思いがちですが、そんなことはありません。同上の統計では、子ども1人の家庭の支出は49万975円となっています。 なんと、子ども2人の家庭より約8万円も高くなっているのです。 子ども1人の家庭では2人の場合より、住居(住宅ローン以外)、家具・家事用品、保険医療、交通・通信(なかでも自動車関連費)、教育などの費用が高くなっています。 一方、4人世帯に比べ持ち家率が低く、住宅ローンの返済額(土地家屋借金返済)は低めです。単純に子どもの数を減らせば支出が減る、というわけではないことが分かります。