佐賀県内の「街の幸福度」1位は佐賀市…都市機能集約されながらゆとり感じ「ちょうどよい暮らしできる」
不動産開発大手の大東建託(東京)が、今年の「街の幸福度ランキング」と「住み続けたい街ランキング」を発表した。佐賀県内の市町では、幸福度で昨年4位だった佐賀市が、住み続けたい街では調査開始から4年連続で基山町が、それぞれ1位に輝いた。(上本虎之介) 【表】住み続けたい街ランキング
調査は、県内居住の20歳以上の男女を対象に、インターネットで実施。幸福度を10段階で、居住している市町に住み続けたいかどうかを5段階で評価してもらった。ランキングは、過去5年間の回答を累積したもので、今年は2020~24年(19年の回答も一部使用)の計約4600人分を集計した。
幸福度では、1位の佐賀市に続いて、唐津市(昨年7位)が大きく順位を上げて2位。3位に鳥栖市(同1位)、4位は武雄市(同5位)、5位に江北町(同ランク外)が入った。
調査結果に対して、佐賀市の担当者は「県庁所在地で都市機能が集約されながらも、ゆとりを感じながら『ちょうどよい』暮らしができる」と語る。また、居住者からは「やりたいことをやってのんびりと自分の生活ができている」との声が寄せられたという。
住み続けたい街では、1位は基山町、2位が小城市で昨年と変わらず。3位は佐賀市(昨年6位)、4位に唐津市(同3位)と続き、有田町(同10位)が5位に躍進した。
基山町の担当者は、JR博多駅(福岡市)との距離が近く、通勤や買い物の利便性の高さを挙げたほか、小城市の担当者は、佐賀市への通勤、通学のしやすさを魅力とするなど、いずれも都市への接続の良さをポイントとみていた。
しかし、九州・沖縄全体では、県内市町はいずれのランキングにも10位以内にランクインしなかった。
調査した大東建託賃貸未来研究所フェローの宗健・麗沢大教授は「これらのランキングは、大型のショッピングセンターがあると順位が高くなる傾向にある」と解説。さらに、「特に九州は、福岡市との距離が大きく影響している。県庁所在地にもそれなりの商業集積があるので、佐賀市やその周辺の評価も高くなる」と分析した。