ミュージシャン・澤部渡さんの「いま人に薦めたい愛読マンガ」6冊「現段階での今年のベストはこの作品」
澤部渡さんの「マンガを読むときのマイルール」
「年々集中力の低下がひどくなり、かつてできたような音楽を聴きながらマンガを読む、ということはめっきり減ってまいりました。それとここ1年ぐらいは運動のために車にあまり乗らず、できる限り歩くようにしているので、仕事に行く際、カバンに数冊忍ばせて、移動中に読む、ということが増えました。学生のころと同じマンガの楽しみ方に戻ってきています」
今、最も注目している新人作家とその作品は?
◆『走り出す花びら』甘井最鹿/祥伝社 単身やってきた海の向こう、日本。何もかもが手探りのこの場所で、「新しい私」は見つかるのか……。 「フィール・ヤングに掲載されたデビュー作『走り出す花びら』が絵、物語ともにとんでもないクオリティでした。早く新作が読みたいです」
2024年秋に読みたい「動物マンガ」は?
◆『化け猫あんずちゃん』いましろたかし/講談社 南伊豆にある架空の町が舞台。寺の和尚さんに拾われた猫、あんずちゃんは、30年を過ぎても元気で、いつのまにか化け猫に。2本足で歩き、人の言葉を話すあんずちゃんと町の人々の暮らしを描いた、人情コメディ。 「絶対! 『化け猫あんずちゃん』。それは今年の夏公開になったアニメーション作品に私も出演しているから、というのもありますが、発表されたときから大好きなマンガです。オフビートな妖怪マンガです」 ミュージシャン 澤部渡(さわべ・わたる)さん 音楽とマンガを愛するマルチプレイヤー。数々の著名人への楽曲提供を行い、アニメや映画などの劇伴に携わる。ソロプロジェクト「スカート」名義でも活躍。コラボレーションEP『Extended Vol.1』が好評配信中。 発表! CREA夜ふかしマンガ大賞2024 眠りにつく前のひとときに、日中のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる力のあるマンガを称える「CREA夜ふかしマンガ大賞」。昨年からはじまった一般読者による投票を一次選考として、200作品以上が候補にあがるなか、2024年のナンバーワンが決定しました。
大嶋律子(Giraffe)