阪神・ノイジーは意外性の男から脱却できるか 「バースの助言」がヒントに
最強助っ人も適応に苦労
現役時代に2度の三冠王に輝き、「史上最強の助っ人」の呼び声が高いランディー・バースは、安打製造機として活躍したマット・マートンと昨年7月に週刊ベースボールの企画で対談した際、日本野球に適応する苦労を明かしている。 「最初のシーズンとなった83年はオープン戦の最後の試合、巨人戦で左手首に死球を受けて骨折してしまったんです。6週間戦列から離れて、そのうちの4週間は地元のオクラホマに戻って治療です。リハビリにも思った以上に時間がかかって大変でした。シーズンに入ると日本の投手の配球に戸惑いましたね。3ボール1ストライクやフルカウントの際に、メジャー・リーグでは必ずストレートが来るものなんですが、日本ではフォークボールやブレーキングボールを多用してくるわけです。これに対応するのに、非常に苦労したのを覚えていますね。自分は頭が固いので、順応するのに2年かかりました」 阪神に入団する外国人選手に「ストライクが来るまで我慢。浜風を利用してセンターから左に打球を運べ」と助言を送る意図について聞かれると、こう語っている。 「クレイグ・ブラゼル(09~12年阪神在籍)など外国人の左打者に対してのみのアドバイスに聞こえるかもしれないけど、これは日本の選手も含めすべての阪神の打者に言えること。すべてのフェアグラウンドを広く使って打つ。マートンもすべてのフィールドを使って安打を量産したでしょ。今の阪神で言えば三塁を守っている佐藤輝明が気になりますね。彼がもっと左翼フィールドに打球を打つのを見たいです。彼はボールを引っ張ることができる。これからは中堅から左翼方向に打球を運ぶことに取り組むことを期待しています。そうすれば本塁打ももっと出るようになりますよ」 ノイジーは逆方向に安打を飛ばす技術を持っている。好不調の波を減らし、「意外性の男」から脱却できるか。 写真=BBM
週刊ベースボール