消息不明のプリゴジン氏、暗殺か再起か?――大統領選“不都合な話”で波乱説も プーチン氏は反乱に触れず...クーデターに恐怖か
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者で、プーチン大統領の側近だったプリゴジン氏が反旗を翻し、消息不明となりました。アフリカに移ったり、波乱を起こしたりする可能性が指摘されています。今後やプーチン大統領の頭の中について専門家に聞きました。
■プリゴジン氏、ベラルーシへ出国?
有働由美子キャスター 「プリゴジン氏は(ワグネルが占拠していたロシア南部の町から撤収する際に)笑顔を浮かべたのを最後に、消息が分からなくなっています。ベラルーシに向けて出国するというものの、暗殺されるのではないか、とも言われています。どんなことが考えられますか?」
■再び侵攻に? アフリカへ行く可能性
小野高弘・日本テレビ解説委員 「いろいろな説があるため、プリゴジン氏がどうなるのか、プーチン大統領の頭の中はどうなっているのかについて、拓殖大学の名越健郎教授、北海道大学の服部倫卓教授、慶応義塾大学の廣瀬陽子教授に聞きました」 「ロシア政治が専門の名越教授は『プリゴジン氏はベラルーシに亡命して本を読んで暮らすような大人しい人物ではない。アフリカに行く可能性もある』としています」 「ワグネルはアフリカにも基盤があります。アフリカでお金を貯めてワグネルの部隊を養成し、再びウクライナ侵攻に加わる可能性もあると、名越教授はみています」 有働キャスター 「ロシアのために再び名を上げたいということですね」
■怒りの矛先をプーチン大統領に?
小野委員 「ただ北海道大学の服部教授は『怒りの矛先をプーチン大統領に向ける可能性もある。プリゴジン氏は野心が燃え上がった状態だ。この先、波乱を起こすこともあり得る』と話しています」 「それは来年3月のロシア大統領選挙での波乱です。プリゴジン氏は、プーチン大統領が自分の味方になってくれると望みをかけていたものの、切って捨てられたと感じたら、一転して大統領選でプーチン大統領に不都合な話を暴露することもできます」 「なぜならプリゴジン氏は政権の汚れ仕事を多くし、プーチン大統領のあらゆる裏側を知っているからです。服部教授は『今プーチン大統領の不都合な話は、ロシア国民に受けるかもしれない』と指摘しています」 有働キャスター 「こうなるとプーチン政権には脅威ですよね」 小野委員 「服部教授によると、脅威になるなら暗殺される可能性もあります。プリゴジン氏の出方次第であり、ベラルーシで大人しくしている限りは命までは(取られない)ということなのでしょう」