MLB開幕、大谷翔平に地元沸く ドジャース青の日本酒ラベル、デコピンの田んぼアート
活躍自分の目で 観戦ツアー
“郷土の星”を全力応援――。米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の古里・岩手県奥州市で、さまざまな関連商品が誕生している。同市を管内とするJA岩手ふるさと旅行センターは、大谷選手を応援する観戦ツアーを商品化。同市の酒蔵・岩手銘醸は、大谷選手をイメージした侍が描かれた日本酒を造るなど、20日に控える開幕戦に向け、地元は盛り上がっている。 ドジャースカラーの日本酒「奥州ノ龍」 同センターが商品化した大谷選手の観戦旅行ツアーは、参加が見込まれる地元の水稲農家に配慮し、農作業が一息つく、6、7月に出発時期を設定した。 大谷選手のドジャース移籍が決定した昨年12月から、「ツアーはいつやるんだ」「決まったら教えてほしい」と、地元農家らを中心に問い合わせが多数寄せられたことから、商品化に着手した。 ドジャースに大谷選手が入団したことで、試合のチケットだけでなくホテル代なども上昇。ツアーは60万~70万円代と高額になったが、既に8人が申し込んだ。 同センターは「高額だが、申し込みは大谷選手の人気のおかげ。ツアーが大谷選手の力になればうれしい」と期待する。旅行企画は3年目となる。
「二刀流」が酒に 酒蔵・岩手銘醸
岩手銘醸は、ドジャースの球団カラー「青」を基調とした日本酒「奥州ノ龍」を11日に発売した。ラベルには、投打の「二刀流」をイメージした侍の姿を描いた。 以前はエンゼルスの球団カラー「赤」を基調とした商品を扱っていたが、ドジャースの移籍が決まり、青にちなむ商品を望む声が高まったため新商品の製造に踏み切った。 青ボトルは純米吟醸で奥州市産の酒造好適米「吟ぎんが」を、白ボトルは純米大吟醸で同市産の酒造好適米「結の香」を使用した。国内だけでなく、4月には台湾でも発売する。 及川順也専務は「奥州市唯一の酒蔵として地元の酒米にこだわり商品化した。この日本酒をきっかけに一人でも多くの人に奥州市に足を運んでほしい」と意気込む。 大谷選手の田んぼアートを水田に描く奥州市の跡呂井田んぼアート実行委員会は、今季の田んぼアートのモチーフに大谷選手と共に愛犬の「デコピン」を起用したい考えだ。 同委員会は昨年、日本代表「侍ジャパン」のユニホームを着て投球する大谷選手を表現した。 今野一栄実行委員長は「デコピンを稲で表現するのは非常に難しいが、大谷君のファンのためにも挑戦したい」と話す。4月下旬から苗づくりをはじめ、6月上旬に田植えをする予定だ。(前田大介)
日本農業新聞