山里に黄の彩り 「七色樫」鮮やか 岡山・鏡野、水田に映り込む姿も
季節ごとに葉の色を変える岡山県鏡野町羽出の県天然記念物「七色樫(がし)」が、黄色に染まり、山里を覆う深い緑と鮮やかなコントラストを描いている。 ブナ科のウラジロガシの一種で、高さ約16メートル、幹回り約1・5メートル。県立森林公園(同町羽出、上斎原)に向かう県道羽出三朝線のそばにあり、樹齢は350年に及ぶとされる。 葉の色は通常緑だが初夏にだいだい、黄、夏の間に黄緑、緑になり、秋から冬にかけて青緑、濃緑と変化するが、理由は解明されていない。田植え後は水田に映り込む“逆さ樫”も楽しめる。 近くに住む安藤章一さん(68)=同町=によると、今年は例年並みの4月下旬に赤くなり、今月20日ごろに黄色になった。7月下旬には黄緑に変わりそうだという。 安藤さんは「今年は赤色の時期が短かった。全体的に色づきは良く、美しい“黄金色”をめでて」と話している。